大きな成功を阻む小さな失敗とは?ハインリッヒの法則から学ぶFPの失敗対処術

こんにちは。行列FPの林です。

あなたは「ハインリッヒの法則」をご存知でしょうか。1つの大きな失敗の裏には非常に多くの小さな失敗があるという経験則です。製造現場などで活躍する経験則ですが、我々FPやコンサルタントにも実は役に立つんです。

大きな成功を勝ち取るために失敗は付きもの。1つの小さな失敗は痛手も大きくありませんが、小さな失敗が続き致命的となる大きな失敗が起きたとき、場合によってはあなたの多くの活動を不可能にする恐れもあるかもしれません。

そうならないためにも小さな失敗に目を向け、仕組みや習慣で防いでいくことが大事なんですね。ということで少し詳しく見ていきましょう。

この記事のポイント
・同じ失敗を繰り返さないための「仕組みづくり」をしよう。
・チャレンジすれば失敗するのは当たり前。今まで経験したことのない失敗をしよう。
・成長すれば以前は大きかった失敗も小さく見える。失敗を恐れず貪欲に成長しよう!
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目次

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大きな成功へと導く基本的な考え方とは

小さな失敗が大きな失敗を招く

上記のとおり、ハインリッヒの法則では大きな失敗の影にたくさんの小さな失敗があります。つまり、物事を進めるにあたり、いきなり大きな失敗をすることは極めて稀なケースということです。

大きな失敗が原因で最終的にあなたがそのやりたい事が成功しないとしたら、小さな失敗を繰り返さない事が重要課題といえます。

失敗を繰り返さないために

小さな失敗の繰り返しが大きな失敗を生むのであれば、小さな失敗を繰り返さないようにする必要があるでしょう。そのためには、失敗しない「仕組みづくり」が必要になります。仕組みがなければ、いずれ元に戻り同じ失敗を繰り返す可能性が高いからです。

大きな失敗が「良くない仕組みから発生している」という点に注目してください。仕組みを改善しなければ、必ず失敗は繰り返しますし、いずれ大きな失敗も起きてしまうのです。仕組みというのは裏で働くものですから普段は目に見えにくいですが、失敗は否応なしに目に入ります。その失敗から、今働いている仕組みの良し悪しを見極め、改善していくことが大事だということです。

軽微な失敗ほど真摯に向き合わずに失敗を繰り返すという経験は誰にでもあると思います。そのため、「失敗を繰り返さない仕組み化(習慣化)」することで、考えることなく簡単に失敗を回避することができるようになります。

その上で必要なチェレンジを続ける

失敗しないことももちろん大事ですが、それ以上に大切な事は成長するために、また成功を掴み取るためにチャレンジをし続けるということです。

ここを勘違いしてしまうと本末転倒で、何のために仕事をしているのか目的を見失ってしまうことになりますので注意しましょう。

決して失敗しないことが目的ではありません。自分にとっての成功を掴むことが一番の目的のため、そのためにはチャレンジして「新しい失敗に挑むこと」が必要になります。

そして、最初から全く失敗しないというのは何もチャレンジしていないということと同じです。

もし、ほとんど失敗しない人が“自分はチャレンジしている”と思っていても、それは失敗する恐れの少ない実行する前からある程度成功する(=失敗しない)ことがわかっているチャレンジで、本当の意味でのチャレンジとはいえません。

極端に言えば、時間が過ぎるだけで成長することはないと言って過言ではないでしょう。

“未知の失敗”は学びの宝庫です。今まで自分の知らなかったこと、やったことのないことに対する失敗は学びしかありません。つまり、実践したことによって得た経験、可視化されたデータなどは失敗ではなくむしろ成功の糧と考えて前向きに捉えるべきです。

ただし、一度したその失敗は二度と繰り返さないよう仕組みの改善や新たな仕組み作りを考えることも忘れずに行ってください。

成功とは人によっても、その状況によっても違うものです。そのときの成功を自分で見極めて満足できる最終的な成功、自分の人生の成功を明確にしておくこともとても大切です。

ハインリッヒの法則

労災の統計学がはじまり

ハインリッヒの法則は、労災の統計学から始まったもので、1件の重大事故には29件の軽微な事故があり、その背景には300件のヒヤリとしたりハットしたりする事故の一歩手前の事例があるという考えです。

事前に大事故を防ぐためには、スピードの出し過ぎや前方不注意による歩道からの飛び出しに対してなど、ヒヤリとしたときの情報を正確に把握して対策を取ることが重要になってくると考えましょう。

同じ原因から大小異なる失敗が生み出されている

ハインリッヒの法則は「なんかおかしい」「なぜこんなことが起きたんだろう」と思う感覚が大事で、この感覚的な不具合を業務改善につなげることで小さな失敗が無くなっていきます。

そのため、ハインリッヒの法則を最大限生かすためには、この“ヒヤリハット”に属する問題点を多く洗い出し、失敗を出来る限り多く見つけ出すことが重要になってきます。

ハインリッヒの法則は、上記のように自動車事故などで例えられることが多いですが、もう少し日常の中での例を見ていきましょう。

「歩きスマホをしていたら前からくる人とぶつかりそうになった」

「書類管理が上手でなく、何度も提出期限に間に合わないことがあった」

上のような事例も日常生活や業務上においてはヒヤリハットに該当します。

「歩きスマホ」の例は、肩がぶつかったくらいでは軽微な事故といえるかもしれませんが、スマホに集中しすぎて信号無視してしまい自動車にひかれてしまっては大惨事となります。

これも根本的には「スマホ歩き」が原因です。このようにならないよう小さな失敗をなくす、物事を改善する働きが大事で、このケースでは歩きスマホをやめるということが大きな失敗を防ぐ方策となります。

大切なことは、失敗が起きたときにモグラたたきのように目の前で起きた失敗をただ潰すだけでなく、その「原因」を追究しその根を潰すことです。

あくまで、小さな失敗や感じた不具合はすぐに対応して是正すれば基本的には問題ないと考えてください。問題になるのは根本的な間違いやまずい仕組みを直さずに同じ失敗を繰り返すことです。

失敗しないための仕組みを作ることで失敗の原因を潰すことができます。どんな小さな失敗でも二度と同じ失敗を繰り返さないと意識し、些細な失敗を注意深く監視するように心掛けましょう。

ヒヤリハットの撲滅がひとつの目標ですが、チャレンジが続く以上多少なりとも失敗も続きます。というかそれが当たり前です。

失敗したときにどの程度の失敗になるのか、痛手はどの程度のものなのか、信頼回復にどのようなことをしてどのくらいの時間を要するのかなどを事前に計っておくとさらに大きなチャレンジに繋がり、成功率も上がってきます。

実際、少しの小さな失敗は発生しますが、それほど大きな失敗は起きないのが現実です。

しかし、ヒヤリハットの撲滅を目指す企業の現場では、大きな災害等はもちろん軽微な災害や事故も起こりにくいのが現実です。

たかが小さな失敗と捉えずに大事故にならなくてよかったと真剣に受け止め、ヒヤリハットの撲滅を目指すことが成功への近道といえることは間違いないでしょう。

納期を守る仕組み化の例「43フォルダ」とは!?

例えば「43フォルダ」という納期管理の方法を見ていきましょう。

いろいろな書類の処理が期限通りに進まないとき

あなたが、多くの書類の処理や提出期限に遅れることが多かったとします。そして、それが記憶に頼ることが失敗の原因と仮定します。

紙書類のためパソコンのタスクリストにも入れられず、データ等と違って管理しにくいため仕方なく記憶に頼った結果です。

でも残念ながらその記憶が頼りにならないとしたら、そのタスク管理を仕組み化することを検討してみる必要があります。

「43フォルダ」を活用して解決

この43フォルダは、GTD(Getting Things Done)とよばれるタスクやプロジェクト管理方法のひとつで、複数のタスクを整理して管理することに長けています。

頭の中も整理できて、目の前のことに集中できるため非常に効果的な方法です。

その具体的な方法とは、31日分と12ヶ月分の合計43個のフォルダに分けて管理するという非常に簡単な方法です。

このフォルダを毎日日めくりのように使用するだけで、期日を覚える必要がないのが特徴で、期日に遅れることの多い人にも簡単に利用し効果を得ることが可能です。

ここはGTDの解説記事ではないので詳細は省きますが、GTDに関して例えばこちらの書籍などがお勧めです。

全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術 (日本語)(Amazon)

他にもたくさんの仮説を立てて検証してみる

「ミスが多いのは睡眠不足が原因かも」

「いつも時間が足りないのは優先順位が間違っているからか」

自分の思いつく小さな失敗を探り出して、その改善を繰り返すことでどうすれば成功するのか予測ができるようにもなります。失敗を数多く経験することでそのパターンがわかり自然と成功へと導かれるため、自然と小さな失敗も減ってきます。

また、このようなことを考えるときは帰納法で考える習慣をつけると良いとされています。

帰納法とは、様々な事例から導き出される傾向を見出して結論付ける推論方法で、多くの事例が挙げられれば挙げられるほど納得のいく方法で、問題可決には最善の方法です。

「43フォルダ」のように実際の対策を聞くと簡単そうに思えますが、軽微とはいえ失敗の数だけ対策がありますので、その失敗に合わせて都度対策を立てる必要があります。

適切な対策を立てるためには経験を積み重ねることが一番効果があるため、より良い対策を立てるためにも多くの対策を立てる癖をつけると良いでしょう。

成功とは何か!?

ここでは、成功と失敗の関係性をみていきましょう。

未知の失敗の積み重ね

先ほども述べましたが、小さな失敗をすることは構いませんが、同じ失敗を繰り返さない仕組みづくりが大切です。

失敗するにしても同じ失敗はせずに、チャレンジの証である新たな未知の失敗を積み重ね成長につなげていきましょう。

例えば、刻々と時代は変化するため以前成功した方法で新たな失敗をすることもあるでしょう。でもそこで挫けず、新たな経験ができたと前向きに捉え、現状に合った仕組みをつくり更なる成長へと繋げることを心掛けてください。

成長するほど失敗は矮小化する

あなたが成長すればするほど、今までの失敗はどんどん小さくなっていきます。

自己成長することで、以前は大きかった失敗が小さく感じられるようになり、より大きなチャレンジへとつなげる自信となるでしょう。

成功とは成長し続け、自分自身の目的を達成すること

目的は人それぞれですが、目的を達成するために成長が必要なことはもう言うまでもありません。

大きく成長するためにも自分自身の目的を達成するためにも、日常ある小さな失敗に目を向け、大きな失敗を防ぐことが大変重要になってきます。

まとめ

今回は目の前によくおきる小さな失敗から仕組みを改善する大切さについてお伝えしました。

成功するために失敗はつきものです。実際に体験した失敗やそれを克服した経験は財産になります。その失敗から得る財産を学びに変え業務改善につなげて、最終的に自分の目標を達成できるよう日々尽力していけば成功に近づくことは間違いないでしょう!

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