投資信託が選べないのは当然?情報洪水から顧客を守るFPの価値とは

こんにちは。行列FPの林です。

よくお客さんから、投資信託や保険が多すぎて選べない!という声を聞きませんか。理論上、選択肢が多いほうがよい選択ができるはずなんですが、行動経済学でいう「情報過剰負荷」に陥っている可能性があります。

本記事では情報が多すぎる害とFPのような専門家が出来る価値提供について、最初に概要をお伝えし、その後、情報過剰負荷について少し深堀りしていきます。

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情報が多すぎることの害とFPの価値

これは事例に過ぎませんが、

  • YouTubeは1分間に500時間の動画がアップされています。これは3万人が24時間365日、新しいYouTube動画を観続けてようやく消費できる量です。
  • Netflixは1分間に40万時間の動画を配信しています。これは同時に2400万人が視聴している計算になります。

動画の主要なチャンネルを少し見るだけで、莫大な情報量が毎分、提供されていることが分かります。当然、インターネット上にはこれ以外にも莫大な情報が日々公開されていて、その全てをフォローすることは不可能なレベルですよね。

情報過剰負荷による判断ミスや思考停止を避ける

後ほど少し詳しくお話しますが、人間には「情報過剰負荷」と呼ばれる特性があって、情報が多すぎると判断を誤ったり判断できなくなったり…つまり頭が混乱します。これは簡単に無料で情報が得られるインターネットの負の側面、といえるかもしれません。

一方専門家は専門知識や経験から、多くの情報を的確に処理、判断することができます。ですので、情報過剰負荷で混乱している顧客に、必要かつ十分な「厳選した」情報を提供することで、顧客の情報過剰負荷を下げ、判断力を助けることができます。

必要な情報を必要なタイミングで届けるのが大事

FPのような専門家が、顧客の求める情報を適切に「選別」するだけで、かなり役に立てることが分かると思います。そのために、必要な情報を必要なタイミングで顧客に届けられる環境を提供することが大事になってくるわけですね。

情報過剰負荷とは?その特徴と対策

情報過剰負荷はFPの価値提供における重要なポイントですので、少し深く理解しておきましょう。

情報過剰負荷とは?

情報過剰負荷とは、行動経済学の「ヒューリスティクス」の一つで、脳内で行う判断を深く考えずにショートカットする経路の一つです。

なぜショートカットするのか?それは意思決定にもコストがかかり、そのコストを最小化したいからです。人は起きている間、小さなことから大きなことまで様々な「意思決定」を行います。その全てについて深く考えていたらエネルギーと時間がかかりすぎて、逆に行動できなくなってしまいます。そのような危険な状況を避けるため、深く考えずに、いわば直感的に意思決定をするための仕組みが備わっていて、それをヒューリスティクスと呼んでいるわけですね。

後に重大な影響を及ぼさない意思決定であれば、ヒューリスティクスを用いて直感的に判断しても特に問題ありませんし、大抵の場合、その方がうまくいきます。しかし金融商品を選ぶような、後々重要な影響がある意思決定で直感に頼るのは良い方法とは言えません。しかしここで一気に(知らない)大量の情報を浴びてしまうと、頭が緊急事態に陥って、情報過剰負荷となってしまいます。それで結局、誤った判断をしてしまう。

情報過剰負荷に似たヒューリスティクスに「選択過剰負荷」というのもあります。例えば投資信託は「数千本」ありますが、そのなかから最適な一つを選ぶのは特に初心者にとって容易ではありません。結局選択過剰負荷に陥って、誤った判断をしてしまいます。適切ではない売れ筋ランキングに頼ってしまう心理も、根本原因はここから来ています。

情報過剰負荷への対策

FPが顧客に提供できる情報過剰負荷への対策は

  • 顧客の状況にあわせ、必要十分な情報をタイミング良く提供すること
  • ライフプランで選択肢を減らし、選びやすくすること

となります。必要だからとやみくもに情報提供するのは顧客の判断力低下につながるため、適切ではありません。もし理解する必要がある情報が多い場合は、一気に提供せず、伴走しながら顧客がしっかり理解できる時間と環境を提供する必要があるかもしれません。

実はここにも「顧客本位」の本質が見え隠れしています。例えば証券でも保険でも、目論見書や約款を契約前に提供しますよね。もしかしたら情報過剰負荷となっている可能性があります。ですので、提供すべき情報が多い場合はしっかりと時間をとる必要があります。情報過剰負荷と知った上で契約を急がせるようなセールスは悪質と言えるかもしれません。顧客本位のために情報を絞るか、その場で契約できないルールにするか、何かしらの対策が必要かもしれません。

情報と選択肢を減らすというのは、とても有効です。例えば我々FPは顧客のライフプランを見ますが、ライフプランで「保険の種類」を限定するだけでも意思決定に大いに役立ちます。なんせ、保険の選択肢が大幅に減りますので…。

もう一つの事例は、つみたてNISAです。つみたてNISAは、そもそも使える投資信託の数が少なく、選択過剰負荷も情報過剰負荷も低く抑えられています。その道のプロではない人でも正しい意思決定がしやすくなっていて、行動経済学的に合理的な仕組みと言えるでしょう。我々FPも積極的にお勧めしたい制度の一つです。

情報過剰負荷の対策まとめ

いかがでしたでしょうか。

我々FPが、顧客に適切に情報提供することが、意外と価値があって大事だということが理解できたのではないでしょうか。インターネットが普及している現代、単に情報がある、というだけではあまり価値がありません。それどころか、情報がありすぎると「困る」のです。

私達FPは

  • 顧客の状況にあわせ、必要十分な情報をタイミング良く提供する
  • ライフプランで選択肢を減らし、選びやすくする

ことで、顧客の判断力を高めるという、非常に重要な価値を提供することができます。ビジネスチャンスはいくらでもありますので、これからもがんばっていきましょう!

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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

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