不動産営業がきついなら、時流に乗った住宅FPを目指してみては?

住宅の購入相談を専門にするFP(住宅FP)の、今後の可能性について考えてみました。

既に住宅に携わっているFPさんも、今後その方向で活動したいFPさんも参考にして頂ければ。

目次

住宅FPの今後の可能性とは

住宅販売、不動産営業に携わっているFPの方もおられるかもしれません。

僕は直接は関わっていませんので詳しいことは分かりませんが、不動産の営業ノルマも結構厳しいという話も耳にします。

今後の住宅販売のトレンドはどうなっていくのでしょうか。

独立FPの立場から今後伸びていく可能性のある不動産関連ビジネスについて考えてみましょう。

省エネ「義務化」で戦々恐々の地場工務店

雑誌「月間BOSS」2018年6月号

の中に、「2030年 日本の住まいと住宅産業はどうなっているの?」という特集があります。

詳しくは月間BOSSをご覧頂くとして、ざっくりといえば2030年には新築住宅の全てを「ゼロエネルギー住宅」(ZEH、通称ゼッチ)にする、という目標を国が掲げているようです。

長年、日本の家は「小さい上に寒い」と言われ、省エネ性能は先進国の中でも最低レベル、したがって住宅部門のエネ効率が全然高まらないのが問題視されていました。

ここにきて経産省が旗振り役になり、本気で省エネ住宅を普及させようという目論見のようなんです。

この事自体は全く正論で問題ないのですが、今後困ると言われているのは地場の工務店やビルダーさんだそうです。

カンタンに言えば

  • 省エネ住宅は初期費用が高い
  • ゆえに、大手のようなブランド力が無いと売れない
  • つまり、地場工務店やビルダーには逆風
なんだとか。

技術云々というよりは営業力の差という話ですね。

住宅だけでなく人生全体でプランニングできるのがFPの強み

この話を聞いて、FPの出番がありそうだ、と思ったならその直感は正しいと思います。

もちろん地元の工務店等に食い込むには人脈や努力も必要でしょうけど、それはそれとしてここではFPの役割について考えてみましょう。

ZEH(ゼロエネルギー住宅)のような住宅は当然光熱費がかからず、太陽光などを設置すればむしろ収益があがる物件にすらなります。

となれば、仮に初期費用が少々高かろうと、人生全体で見たときの収支はプラスになっていく可能性は十分ありますよね。

おなじみのライフプランを使ってそこを訴求してあげれば、住宅購入希望者の背中を押すことも可能。

既にハウスメーカーや工務店と連携して活動しているFPさんもおられるでしょうから、これは別に特別な事でもありません。

住宅FPもフィー、手数料の頂き方を工夫すれば差別化になる

独立系FPの考えでいくなら、フィーや手数料の頂き方を工夫するだけでも差別化になります。

例えば、ハウスメーカーと提携しているFPなら、無料でライフプランを作ったりもするでしょうけどそれは結局保険代理店と同じ話です。

そのこと自体が違法とか悪いとかではないですが、基本は「メーカー寄り」の結論が出てくる可能性が高い。

僕のところにも「住宅メーカーでバラ色のライフプランを見せられてホントかなと思って…」といって相談に来られる方がおられます。

そこで、あえて「有料」で住宅購入相談に乗るわけです。

ここは集客力も試される部分ですが、相談料(フィー)を頂いて、住宅の購入相談に乗って様々なシミュレーションを元に、そもそも省エネ住宅が買いなのかどうか?
を示してあげれば非常に喜ばれるでしょう。

もちろん、メーカーや工務店からの報酬は頂かずに、です。

またフィーの額についても通常は「住宅購入額の1%前後」というのがあるかもしれませんが、それはどちらかというとメーカー側の発想ですね。

この設定にしてしまうと、どうしても高い住宅を薦めるインセンティブになります。

購入者から見れば「良い家をできるだけ安く買いたい」が当たり前なので、場合によっては利益相反になる可能性もあるでしょう。

住宅FPが高額フィーを頂く逆転の発想

ならば発想を逆転させて「住宅の減価償却後の資産の残高に応じてフィーを頂く」というのはどうでしょう。

どこまで考えるかにもよりますが、住宅の資産価値まで含めて考えたりしながら、良い物件をできるだけ資産を減らさず手に入れる、つまり「100%顧客視点」で提案が出来るようになる可能性があります。

資産残高に応じて、というのは資産運用系のFPならご存知と思いますが、これを住宅購入に応用しようというわけです。

こうなれば顧客とWIN-WINですので、比較的高額なフィー(20万円、30万円)でも喜んで頂ける道が開けます。

見慣れない方法なので課題はあるでしょうけど、以上はあくまでもアイデアの一つに過ぎません。

いろんなアイデアを出して特色のあるFPになればそれでいいわけですから。

ただ、住宅も含めモノが売れにくくなる世の中で、今後FPとして生き残りやすいのは中立ではなくて「顧客側」のFPです。

これは当然の話です。(顧客の利益を優先するのがそもそもFPの行動規範です)

アイデアを出すときは「どうやったら顧客視点・顧客利益になるか」を徹底的に考え抜きましょう。

住宅FPの今後の可能性についてまとめ

住宅の購入相談を専門にするFP(住宅FP)の今後の可能性について考えてみました。

住宅に限らずですが、変化というのはチャンスでもあるんです。

住宅に関してはZEH(ゼロエネルギー住宅)が国主導で進められていますから、大きなトレンドになることはほぼ確実。

それが分かっていれば、トレンドに先回りしてビジネスを仕掛ければうまくいく可能性は断然高いですよね。

ただ、いずれにせよ集客力が必要だという事は理解しておいてください。

ネットで集客しながら全国から問い合わせを受けつけ、必要に応じて交通費を頂きながら相談に乗ればいいんじゃないでしょうか。

あるいは地元だけで勝負できるなら(地元に需要があると見込めるなら)チラシ、地方紙、地域誌の広告だけでもいけるかもしれません。

その場合、チラシはマンションだけに配ればOK。

ZEHは戸建てですので。

住宅が好きなFPなら、おもしろい仕事が出来るかもしれません。

住宅FP以外の可能性も探るなら、こちらの記事をお読みください。

月収+50万を目指す、週末起業としてFPで独立することの可能性を考えてみた。

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