日本では強烈な寒波がやってきて、
東京では40年ぶりの大雪になってますね。
幸い京都はあまり雪が降らなかったのですが
雪の多い地域の方は、十分に注意してくださいね。
さて、海の向こうの米国では、Amazonが
なにやら面白いことを始めています。
目次
先日、Amazon Goと呼ばれる「完全無人」の
コンビニの一般公開がスタートしました。
1年以上前から限定的に公開した「ベータテスト」を
繰り返していたようですが、
いよいよ一般公開されるということで
初日はたくさんの「お客様」で賑わったようです。
それもそのはず、完全無人でレジすらない店舗は
世界初でとにかく物珍しいというのと、
必要なのは入店時にスマホの操作だけで
あとはレジに並ぶストレスがないので
買い物が非常に楽になります。
どう考えたって、使ってみたいですよね(笑)
僕も前職では画像関係の仕事をしてましたから、
この店舗がいかに技術的に苦労したかは、
想像に難くありません。
あの技術者集団のAmazonで「さえ」
1年以上の入念なテストを経て、
ようやく一般公開にこぎつけたのですから
その技術力と執念には感嘆せざるを得ません。
Amazon GoはAmazonの「顧客第一主義」を
リアル店舗で実現した最初の一歩と言われます。
ただ、単に顧客第一だけではないのが
AmazonのAmazonたるゆえん。
実は天井に埋め込まれた無数のカメラが
人の導線、行動を全て把握しており、
それを「ビッグデータ」として記録しておきます。
そのデータ力を駆使し、今後Amazon Goの
収益改善が「驚くほどの速さで」進むはずです。
今まで消費者の購買データは「POS」が主力でした。
でもこれは何時何分に何を買ったかというデータで、
顧客属性には店員の「主観」も入っているので
データとしては少し物足りない。
POSとAmazon Goの決定的な違いは
POSが販売「した」データなのに対し、
Amazon Goは
「買わなかった人のデータも含まれる」
ということ。
これにより、なぜ買わなかったのかという
客観的な分析が可能になり、
従来のPOS主体の改善からは想像もできない
提案と改善が可能になる、と言われています。
しかも全部デジタルデータですから、
分析するのはAmazonのクラウド。
改善はものすごい速さで進むはずです。
つい、Amazon Goの話が
長くなってしまいました(笑)
Amazonは革新的な企業で
いつも消費者にとって驚くこと、
楽しい提案をしてきますから
いくら話しても興味が尽きません。
きっと今後も、我々をあっと驚かせたり、
楽しませたりしてくれるのでしょう。
そんな中、FPはどうあるべきなんでしょうか。
これだけITが進んだ世の中ですから、
ちょっとした提案なんかは全てAIに置き換わる、
なんて言われていますよね。
実際、ロボアドバイザーなんかは、
既に市民権を得たような感じですし、
銀行なんかもリストラ、リストラばかりで
何万人だか分の業務をIT化、効率化すると
やっきになっています。
(こうでも言わないと投資家を説得できないほど
追い詰められているのでしょうか…?)
じゃぁFPって一体何なのか、
ということです。
以下は僕の個人的な考えですが、
まず顧客第一主義はFPとて同じことです。
あくまでも相手はお客様ですから、
そのニーズを満たすのが最低限の役目です。
こういうと怒られるかもしれませんが、
お客様を「カモ」だと思って接している人は
結局後で痛い目を見ることになります。
金融業界は長らく、護送船団だと言われ、
国や法律に守られながら旧態然とした
サービスを提供し続けてきました。
利用者としては、例えば
銀行のATMを使わないわけにはいかず
悶々としていたはずです。
(当然僕もそのうちの一人でした)
でもそういういわば「殿様商売」は
必ず、新しいサービスや新しい技術で
駆逐される運命にあります。
「法律のせいで革新的なサービスが出来ないのでは?」
と指摘されている方もいるようですが、
それは本質的ではないです。
調子のいい時は法律に守ってもらい、
調子の悪い時は法律が邪魔だ、
というのはかなり虫の良い話でしょう。
ならばなぜ、調子のいいときにこそ、
革新的なサービスを考えなかったのでしょうか。
Amazonは、業績が悪くなったから、
Amazon Goを発表したのでしょうか。
違いますね。
結局、法律のせいにしようとするのは
「顧客の方を向いていない」ということの
現れなんだと思います。
そういうスタンスでいる限り、
いずれは苦しくなるということです。
ですから、
「一体何が顧客の胸に刺さるサービスなのか?」
ということを良いときも悪いときも関係なく
ずっと問い続ける必要が
あるように思いますね。
もう一つ大切なことは、FPは
顧客の個人情報を一手に引き受ける
非常に重要な仕事だということです。
上記のAmazon Goが本当に驚異的なのは
店舗そのものではなく、その「データ」です。
(いや、店舗も凄い事は凄いですけどね)
顧客の詳細なデータを持つ事業主は、
そのデータからいくらでも価値を
引き出すことが出来ます。
もちろんその価値というのは
顧客にとっての価値です。
顧客からお金を搾取するという意味では
決してありません。
それをやっちゃうと、古い時代の
「殿様商売」に逆戻りですから
特に気をつけたいところ。
顧客に対する価値提案が継続できれば、
それはずっとビジネスを続ける事ができることを
意味しています。
我々FPは多大な顧客情報を頂く立場にあり、
責任重大ですが、
その分他には出来ない価値提案ができる
ということを忘れないようにしたいですね。
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