優秀なFPが経営に向かない理由とは

経営者といえば数字に強い人、
数字に強い人といえばFP、
ということでFPは経営者に向いている
とお考えの方もいるかもしれません。
(ちょっと強引か?)

ですが、実は優秀なFPほど
経営には向かない可能性もあるんです。

目次

経営者を目指す人がやってはいけない事

ここの読者は今、FPとして奮闘している
もしくはこれからFPとして頑張りたい
そういう人が多いと思います。

スーパーFPとして頑張るか
最終的に経営者を目指すのか
いずれにせよ最初はイチFPとして
実績を積み上げるのは大事です。

でもその後のルートもしっかり決めておくことで
ぶれない活動ができるようになります。

以下では最終的に経営者を目指すFPが
やってはいけないこと、やらないほうがいいこと
についてです。

僕はまだ法人化もしておらず経営者ではないですし
ただのイチ個人事業主ですから
なにを偉そうに、と思われるかもしれません。

でも目指しているのは確かですし
一つ先の未来を想像しながら考え
行動することが大事だとも思っています。

実際、会社員時代には
独立した後のことを考え
行動していました。

そうしたら、それが確かに
現実になったんですよね。

引き寄せとかスピリチュアルとかは
僕には分かりませんが
少なくとも「自己実現」というのは
こういうことなんだろうと思います。

では本題。

資格を取りまくって自身のスキルとポテンシャルを上げる

FPに限らずですが、とにかく資格好きな人は居ます。

FP+税理士とか、FP+宅建士、とかであれば
まだ納得感はあるのですが
FP+カラーコーディネーターとか
FP+ネイルアーティストとか。

これは例に過ぎませんが
ちょっと方向性が良く分からない
という資格を持っている人は多いですよね。

また、FP+税理士+宅建士+…
とどんどん資格を重ねようとする人もいます。

資格取得は個人の自由なので
構わないといえば構いませんが
実は経営者に資格なんて一つもいらないんです。

例えばMBAは経営者向きの資格と言われていますが
これもちょっと疑わしい。

MBA経営者が会社を潰してしまう例は
たくさんあるようで、MBAホルダー=優れた経営者、
というわけでは無いみたいです。

もちろん、経営者として優れている
MBAホルダーも居られますが、
それはMBAだからというより
その人の資質に依存しているのでしょう。

MBAがムダというわけではなく
僕もグロービスで学んだ事はあるのですが
経営者が知っておくべき「知識の一つ」
という位置づけです。

なぜ経営者に資格が不要かというと
経営者の周りには実務をこなす
スタッフや専門家がいるはずですよね。

専門的なことや実務は彼らに任せればいいわけですから
経営者自身に専門的なスキルは不要なのです。

もちろんこれは理想論であって
経営者になる前はその人自身が
「現場のスタッフ」でもあったわけですから
そのような時期に得た資格やスキルはあるはずです。

でもそれは一つあれば十分だと思いますよ。

一人でなんでもこなす

これは上の話とも一部重複しますが
経営者というのは現場に任せる仕事です。

分かりやすいアナロジーで言えば
野球の監督に似ていると思ってもらえれば
いいんじゃないかと。

試合中に監督がバッターボックスに立ったり
マウンドに立ってピッチングしたら
ダメですよね?

自分がバットを振ったり、ボールを投げたりするのではなく
選手一人一人のスキルを向上させ、
チームを勝利に導くのが監督の仕事です。

経営者とはそういうポジション。

ただ、ここに難しい問題があります。

最初にプレーヤーとして頭角を現したFPは
優秀であるがために何でも自分で出来る
という感覚を持っています。

「いや、私はそんな事は無い」

とおっしゃるかもしれませんが
他の人の仕事ぶりを見てて

「仕事が遅いな…」

「なんだか下手なやりかただな…」

「私がやったほうが早いのでは?」

と思った経験はありませんか?

残念ながらそれはプレーヤーの視点であり
経営者の視点ではありません。

経営者は現場に実務を任せるのが仕事ですから
自身のプレーヤーとしての技量や視点は
一旦捨てないといけないのです。

経営者の価値というのは
「現場が」いかに成果を出すか
にかかっています。

これが出来るかどうかが
経営者になれるかどうかの
一つの分水嶺というわけですね。

実は僕も、少しずつ「捨てる」努力をしています。

が、そうは言ってもなかなか
簡単には進みませんね(苦笑)

数年越しの計画になりそうです。

経営者に必要なたった一つの資質とは

経営者に専門スキルが不要なら、
一体何が必要なのか?

と思われるかもしれません。

結論から言えば「謙虚さ」です。

これを言われると僕もまだまだ半人前だな
と身につまされるのですが(汗)

現場の人が前向きに頑張ってくれないと
どうやったって会社は傾くわけですから
謙虚さの無い経営者はやっぱり危ない。

周りの言うことを聞かずグイグイ引っ張っていく
人がリーダー、すなわち経営者(ワンマン社長)という
イメージはありますが、そういうのは長続きしません。

現場の心が離れてしまったり、大きな問題が発生すると
社長一人に負荷が全部集中するので
それ以上どうしようもなくなる、
というわけですね。

一時的には時流に乗って上手くいっても
長期的には「謙虚さ」に勝るものはない
ということです。

そう考えると、数字に強いFPやMBAホルダーが
現場を無視した改革(改悪?)で会社を潰してしまう
というのは理解できる話です。

大きなビジョンや目標を掲げるのは
悪い事ではありません。

それはそれで大切なのですが
ワンマン的に無理強いしているのか
現場も含めてビジョンにコミットしているのか
その違いが大きいわけです。

現場が安心してアクセルを踏める環境を
作るのが経営者であり、
経営者は現場のサポート役だというのは
僕も個人的に納得できます。

こうしたスキルはなかなかテキストやセミナーで
学ぶ事が難しいですね。

知識ではなく、心や人間力の問題なので。

よく経営者が寺に籠もって修行を受けたりしてますが
心の鍛錬はそれぐらいしないと難しいのかも(苦笑)

結局、少しずつ経験して積み重ねていくしか
無いのかもしれませんね。

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