週間ダイヤモンド(2018/6/2号)にGDPR対策特集がありました。
厳密にはもっと考えないといけないのでしょうけど、独立FPができそうな対策について僕なりにまとめてみました。
コンテンツ目次
GDPRはご存知でしょうか?
改めてGDPR(一般データ保護規則)について簡単に復習しておきます。
EUが個人情報の保護を目的として
2016年発行、2018年5月に施行した法律で
1ユーロ約130円ですから2,000万ユーロは日本円で約26億円。
こんな制裁金が課されたら、独立FPでなく中小企業でもひとたまりもないですよね…。
みんな、てんやわんやしているのはこの巨額の制裁金が怖いからです。
なおGDPRでいうところの個人データは、日本人が理解している個人情報よりも幅広い概念で、IPアドレスやクッキーも対象となります。
こうした適用範囲の広さもGDPRの特徴の一つなんですね。
まずGDPRの主たる適用領域であるEEA(EU加盟28カ国+アイスランド+リヒテンシュタイン+ノルウェー)に営業拠点がある場合はGDPR対策が必須です。
でも、これを読んでいる独立FPの多くは日本国内だけで営業していると考えられます。
「なんだ、それなら関係ないや」
と思われるかもしれませんが、実は国内営業だけでもGDPR適用となる場合があります。
それはEEAから個人情報を取得し、国内で保存、処理している場合です。
これ、インターネットを使ってたら、可能性がゼロではありませんよね…。
明確にEEAを営業対象にしているならGDPR対応必須ですが、そうでない場合は何に気をつければいいのでしょうか。
最も簡単で最も消極的な対策ですが、EEAからの個人情報提供を断る方法があります。
EEA域外でGDPR適用となるのはEEAからの個人情報(名前やIPアドレス、クッキーを含む)を取得し、処理する場合です。
ですので、そもそも取得しなければGDPRの適用になりません。
ただ、GDPRはEEA内の日本人からの個人情報も含めています。
ですので、こちらでは分からなくとも、普通にEEA内の日本人から問い合わせがあったら(少なくともメアドや名前は受け取りますよね?)その時点でGDPR適用の可能性があるわけです。
とんでもない法律のような気もしますが、ルールはルールです。
EEA内の顧客は要らないということであれば、提供を断るのが一番いいでしょう。
ただ、EEA域内顧客を対象にしているかどうかは
この点、日本人は日本語ですので、日本語サイトしかなければそもそもEEAを対象にしてないよねとなり、目をつけられる可能性は低くなると考えていいでしょう。
また利用可能通貨の解釈は微妙で、というのも決済手段にクレジットカードがあればどんな通貨であれ決済できてしまうからです。
ですが、それを言い始めたらどんなサイトでもEEAを想定していると言えてしまうので、「クレカを扱ってるからEEAを対象としているよね!」という指摘はさすがに乱暴でしょう。
常識的な想定では例えば振込通貨にユーロがなければ、事実上EEAを想定していないと主張できると思います。
あと、国内営業の独立FPであれば、EEAを想定した文言なんてないはずですのでここは大丈夫だと考えられます。
以上、詳しくは週刊ダイヤモンド6月2日号を御覧ください。
それでもEEA内からアクセスされる恐れがあり、厳密に言えばGDPR適用を指摘される可能性はゼロとは言い切れません。
そこで、万一のためにしっかり説明できるよう、プライバシーポリシーは必ず作成しておきましょう。
またプライバシーポリシーはトップページの分かりやすい位置に、掲載しておくことも大切です。
GDPR対策を本気でやるためにはかなりの人的、金銭的コストが発生します。
ただ、日本国内のみで営業している場合で、かつEEA内顧客に明確に営業していない限り、GDPRの適用可能性は低いと感じました。
ほとんどのFPはこれに当てはまると思われますので、まずはそれほど心配しなくても大丈夫ですが、万一のときに備えた最低限の準備はしておきましょう。
知識を備えておくというのも準備の一つです。
備えあれば憂い無し、ですからね。
GDPRに限らず、FPブログの運営についてこちらで学んでおいてください。
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