こんにちは。行列のできるFP事務所プロデューサーの林です。
今回は「超訳ダ・ヴィンチ・ノート」という本からの抜粋です。読んでみてこれは結構面白い、興味深い本で、色んな分野の方に示唆があるかな、と思っています。
特にFPという視点でまとめてみました。いくつかピックアップしてみたので話をしてみたいかなと思います。
また今回、新たな試みとして、動画スライドを先に作ってその音声を起こしながら記事にするということにもチャレンジしています。なので、いつもより口語調の部分が多いと思いますが、それも含めて楽しんでもらえると幸いです(笑)
ダヴィンチも人の子。様々な苦労、尋常ならざる工夫を重ねながら実績と名声を積み重ねてきました。我々のような普通の人間にも、大いに参考になる部分があります。
目次
「超訳ダ・ヴィンチ・ノート」はこんな感じの本ですね。
僕が見つけたというよりは、僕の知り合いの弁護士さんがおられる大阪和音法律事務所という法律事務所があるんですけども、そこに所属の弁護士さんが、この本面白いよっていう風に紹介されたてたんです。で、ちょっと読んでみようかなっていうことで読んでみたら結構わかりやすくて面白かった本なんですね。
自尊力、没頭力、洞察力、創造力、対人力、実践力、幸福力の「7つの力」で分類されてて、著者はこれらを総称してダヴィンチ力と呼んでます。それぞれの力の中で10個ぐらいトピックを作り、またそれぞれのトピックは見開き1ページか数2ページぐらいで説明するという風な、かなりいい意味でわかりやすい構成になってます。
ダ・ヴィンチは僕自身そんなに研究したことなくて素人な感じなんですけれども、素人の僕が読んでも面白かったのでお勧めですね。特に初心者の方におすすめのかなと思います。このトピックの中から特にFPさんの気になるトピックをピックアップして、僕自身こんな感じに思いますという風なコメントをご紹介していきたいかなと思います。
ということで一番最初なんですけど、「勝者とは始める人ではなく続けた人のこと」ということで、これはまぁ、よく「継続は力なり」という言葉で表現されることですね。
ダ・ヴィンチも「私は続けるだろう」という言葉を残しているそうです。ダ・ヴィンチは生涯で自筆のノートを8000ページぐらい残してたわけですから、もう、これ大変な量ですよね。
これをずっと死ぬまで継続してたというわけですから、万物の天才と言われるようなダ・ヴィンチも、続けていたからこそ様々な分野に秀でることができたんだと言えるかなと思いますね。
FPですと、コンサルタントとかアドバイザーとかで活躍している、あるいは活躍したいと思ってる方も多いと思います。で、やっぱり頭を鍛えてないとどう考えてもFPの仕事ってできないと思うんですよ。
なので、インプットとアウトプットを繰り返す、これをずっと継続するっていうこの繰り返しによって脳が鍛えられていき、脳が鍛えられるということはその人自身が成長していくということでもあるので、それが大事なのかなというところですね。
すぐに諦めたりですね、これ駄目なのかなってすぐ新しいこと始めてしまうような飽き性だとか、三日坊主なんかとかも言われるような、そういう人たちへの警告でもあるのかなと。
特に現代は目まぐるしく変化していきますし、新しいサービスもどんどんどんどん毎日のように生まれてますのでついつい、自分のやってることを見失って新しいこれがいいのかなとか、あれがいいのかなっていう風に走ってしまう。
例えば僕なんかも情報発信をブログでメルマガやりましょうってずっと言ってるんですけれど、それが駄目だったらすぐ Facebookにいっちゃったりとか、あるいは Facebook でも駄目だったら、インスタ始めてみたりとか、すぐ流行りのものにま飛びついてしまうような方って結構おられるかなと思うんです。
でも、やっぱりそれだと良くないと思うんですね。まあFacebookやインスタはツールなのでなんでもいいかなって話もあるんですけど、メンタリティとしてダメだったら次に行こうっていう発想でやってるとダメ。
だってどんなことをやったって必ず壁ってあるわけで、必ず詰まる時が出てくる。それをどういう風に乗り越えるとか、継続して乗り越えていくかっていうこと自体が大事なのに、そこを無視してしまって新しいものに行けば壁がないんじゃないかなって思っちゃう。
そこがやっぱり問題だと思っていて、そのメンタリティなりマインドセットっていうのがやっぱり問題かなと思う。その状態だと多分何やっても達成できないですね。
FPとしては、例えばクライアントさんにお金のアドバイスする時も、一番ベーシックな例えば家計簿とかがあると思うんですけど、それもやっぱり継続が大事ですよね。
これを続けてください、と続けましょうということをやっぱりクライアントにも納得してもらわないと話が始まらないと思います。そこをしっかりやっていただくためにも、我々自身も継続しないといけないかなというのは僕も強く感じたところですね。
2番目、「質素に才能を育め」。
これは没頭力に書かれたんですけど、成功者には倹約家が多いということが著者の言葉で書かれていました。
例えば大成功した、ウォーレン・バフェットとか、イーロン・マスク、マーク・ザッカーバーグなどの名前は皆さんご存知かなと思いますが、実は結構倹約家の方が多いんですね。
バフェットの倹約家はかなり有名な話かなと思うんですけど、その他にもやっぱりすごい大金持ちで大成功しているんだけど倹約家という方も結構いて、ダ・ヴィンチも当初その日暮らしみたいな感じだったそうです。
貧乏というよりは仕事に恵まれなかったみたいですが、そういう環境であったとしても貧乏だから成功できないと考えるんじゃなく、むしろ雑音が少なくて才能を磨ける環境だというふうに、前向きにとらえてやると。
大事なのは周囲に惑わされず情熱を持って没頭するというとこですね。
例えば、SNSとかでよくリア充自慢してる人っていますよね。ただですね、やっぱりこういう話を聞くと、その人たちは本当に成功してんのかなっていう、極めて疑問があるわけで。
やっぱり本質が見抜ける人ってのは、リア充自慢なんかはちょっと違うよな、と思うんですよね。まぁ集客のためにやってるというのもあるんかもしれないですが、本質的には役に立たないと思います。
やっぱり没頭して自分のやりたいことに突き進んでいくというところ、その背中を見せることによってクライアントに納得してもらう、納得させるといった FPが、本質であて、素敵なのかなと思います。
「忠告が必要な人ほど忠告を拒む」とは対人力に書かれていました。
ダ・ヴィンチではないですが
「憎くては 叩かぬものぞ 笹の雪」
という故事が引用されていて、これは笹の葉の上に雪が乗っていてすごく重たく、その葉が下にしなだれてるんですが、ポンっと叩くことによって雪が落ちることによって自らの力でずっと下向きになってた笹の葉が上にぴょん、と伸びてくると。
その笹の葉のことを思ってなければ、叩くことすらしない。だから叩くのも愛情があってのことだよっていう意味の故事なんですね
ダヴィンチも批判を受けた時に、批判が当たっていると思うんだったら自分の間違いを修正する、とノートに書かれてたということです。あの天才と言われる人ですらも反省をしたと、いわんや我々をや。我々が反省しなくてどうするという話ですね。
ひるがえって、我々FPがお金をもらってアドバイスするような時に、ちゃんと愛情をもって叱ってあげられているだろうかと。
さすがにお客さんを子供みたいに叱るのはできないですが、本質的なところを考えると、例えば何かお客様の耳の痛い話をしないといけない時に、本当はその話をしないといけないんだけど、自分の利益を優先するためにやっちゃってないか。
あるいは事なかれ主義に逃げ込んで、見かけだけの甘い言葉を投げてるんじゃないか。
やっぱり僕らは、アドバイザーやコンサルタントとして反省していかないといけないんじゃないかなと思うんですよね。
コンサルタントっていうのは、極端な話、コンサルタント自身がどう思われるかっていうのはぶっちゃけどうでもいいことです。クライアントがちゃんと成果を出せるかどうかが大切なわけであって、我々コンサルタントの価値はクライアントが結果を出せるかどうか次第ってことじゃないですか。
本当にクライアントのことを考えるならば、耳の痛い話も平気でやって、「これはあなたのために言ってるんですよ」ということもできないといけないと、改めて思いました。
4つ目ですけど、「その道の専門家に会い最高の知恵を学べ」と。これも実践力のところに書かれてましたね。
15のうち8つは人に尋ね事だったと、ダヴィンチのToDoリストに書かれてたらしいです。天才と称されるダヴィンチであっても一人で何でもかんでも全部やったわけじゃなくて、15のうち8つはもう半分超えてますよね。
半分は人の力を頼ってやろうとしてた。天才ですらこれなので、普通の人なら尚更ですよね。餅は餅屋、ということで詳しい人に教えてもらうのがやっぱり一番いいわけです。
ダヴィンチが生きた時代って1400年から1500年代なんですけど、今から500年前でもやっぱり専門家の力を借りなければ先に進めなかったというわけです。
でもって当時よりも今の方がもっと複雑ですよね。社会の仕組みとかテクノロジーとかも相当進んでいて、すごく複雑な時代になってます。そんな複雑な現代で、専門家の力を借りないなんて、ありえないと思いませんか。
なのであなたもお金の専門家ということで何かしらの専門性をもって活動されてるとは思うんですけど、FPの活躍の場は今後どんどん広がっていくかなと思いますね。
逆にFPはお金の専門家なんですけど、お金以外のところは専門家じゃないわけですよね。なので分からないところは専門家に尋ねるということが大事なんじゃないかと思います。
5つ目。「人に伝えた時、知識は本当に自分のものになる」ということでこれも実践力のところに書かれてましたね。
これはアウトプットの重要性を説いているところですけど、ダヴィンチは
「もし私のことが好きなら、わたしのノート読むと良い」
と書いています。
このように書くということは、(後世の)人に伝えるためのアウトプットをノートに続けていたということですね。
で、FPはインプットは得意だと思うんです。FP資格も取れるぐらいですから、インプットをちゃんとしないと受からない試験だとは思うんです。でもアウトプットちゃんとできてますかと。
アウトプットをしっかりやらなければ、やっぱり本当に自分の知識になってないんじゃないかな?
やっぱり、伝えるためのアウトプット、他人にわかりやすく理解してもらうくらいのアウトプットがちゃんとできて初めて、その知識が体に身に付くという感じかなと思います。
現代で言えば、ブログとかメルマガとか SNS とかインターネット上の媒体はいくらでもありますので、そういったものを使って(ブログやメルマガが軸になるとは思うけども)読者さんがちゃんとその理解できるぐらいのアウトプットが大事かなと思います。
最後、「徳こそ真の財産であり、所有者への真の報酬だ」というトピックが幸福力のセクションにまとめられてました。
これはもう読んで字のごとくでわかるかなと思うんですけど、物質的な富、いわゆるお金は、所有している間それが失われないかと不安がつきまといますが、「徳」は死ぬまで失われない。というのがダヴィンチの言葉。
富、お金はいくら所有してもやっぱりそれがなくなる心配をするんですね。
すごいお金持ちになったらその心配自体、なくなるんじゃないかなと我々一般人は思っちゃうわけですけど、例えば僕のクライアントに、すごく億単位でお金を持っておられる方もいますが、それでもやっぱりすごい心配していたりします。
どうやったらそのお金や資産を維持できるかとか、どうやったら減らせないでいけるかとか。しかもお金が増えれば増えるほど、その心配が増えていくみたいな。ちょっと矛盾したところもあるんですね。お金って、それ自体が目的になっちゃうとそうなる。
ダ・ヴィンチは、お金はあくまで手段だから、手段に依存してしまったら本末転倒なんだよっていうことを言ってるんじゃないか。本当の意味での富、本当の意味での価値っていうのは「徳」なんじゃないか。
僕らFPも、ともすれば忘れがちになってしまうんですけど、幸福とか幸せがない富っていうのは無意味ですよね。
幸せを達成するための手段としてのお金であるべきであって、そこがなんなのかなっていうことがやっぱちゃんと理解できないとおかしいわけですよね。
幸福の源泉ってのはやっぱり「徳」だと思うんで(ここでいう徳は他者貢献のようなものだと思っていただいたらいいかなと)。
FPはお金の専門家で、具体的には資産運用とかライフプランとかなってくるわけですけれども、「徳」を無視した資産運用アドバイスとかなどは相当価値が低いわけです。
そうならないように注意しないといけないし、徳積みを行える環境に導いてあげるのが大事。
余裕のない人生ということでは徳を積みにくいわけで、まずは自分自身が満たされないと他者貢献ができないと思うので、その手段としての資産形成だと考えればいいかなと思います。
この根本を理解せずに、単にお金を増やすだけのアドバイスをしますよっていても、やっぱり薄っぺらい。ペラペラのFPになっちゃうので、忘れないようにしないといけないかなって思いましたね。
超訳ダ・ヴィンチ・ノートから、以下のトピックについて僕の考えを含めてお話しました。
素晴らしく面白い本だったので、1時間か2時間ぐらいあれば全部読めますので是非、軽い気持ちで手にとって読んでみてくださいね!
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