皆様、FP業は順調でしょうか。
僕のFPビジネスも活動量が増えてきて、だんだんと記帳作業が面倒くさくなってきました。汗
MFクラウド確定申告を利用しているのですが、それでも、どれに仕分けしたら良いのかとか結構分からなくなって、時間を取られることがあるからです。
(僕はFPですが、税理士ではないからです。また、その筋の専門家になるつもりもありませんので、やっぱり最終的には誰かに任せたい)
また、確定申告するのに必要な書類がMFクラウド確定申告から出力できるとはいえ、やはりその作業は面倒なものです。
今年はMFクラウド確定申告だけで乗り切りますが、来年からは本格的にもっと楽ができないか検討してみたいと思います。
ということで、もっと楽ができないか、現状の会計系のサービスの動向を把握するため、軽く調査してみました。
目次
単に帳簿を任せたいということであれば、普通に税理士さんに丸投げするという方法が古くからあります。
というか、以前はそれしかありませんでした。
ところが近年、クラウドを利用した会計サービスが台頭してきており、会計のハードルはぐんと下がりました。
僕のように会計の知識が中途半端でも、なんとか帳簿を付けることができるようになってきたのです。
でもやっぱり最後の最後は専門家が必要だと最近思うようになってきています。
というのも仕訳件数が増えるといくらクラウドといっても、自動仕訳のミスが目立ちますし、素人にはよく分からない仕訳処理も必要になってくるからです。
でも、クラウドのいいところは引き続き享受したいわけですね。
ですから、基本ポリシーとしてはクラウド会計サービスを軸に、もっと楽するにはどうしたらいいか?というスタンスで調べてみました。
ではまず比較検討する前に、最近流行りのクラウド系会計サービスの特徴についてまとめておきます。
クラウド系会計サービスのメリットについて簡単に記しておきますね。
これはクラウド系サービスの最大のメリットかと思います。
そんなにたくさんの端末で利用することあるのか?と思われるかもしれませんが、PCとモバイル端末と言えばわかりやすいでしょうか。
何かちょっとした経費の入力のために、いちいちPCの前に座って入力するのも大げさです。
そういうときは、スマホ片手にサッと入力できれば作業効率もアップしますよね。
クラウド系会計サービスはモバイルにも対応していることがあるので、そういう使い方はとても有効だと思います。
上と同じようなことですが、所内の複数のPCや端末で同じ会計情報を共有したり、入力を分担したりすることができます。
僕も既に入力(記帳)作業は分担していて、僕は分かる分だけ入力し、あとは簿記の分かる人にお任せしています。
ん?
いや、この入力作業すら面倒なんですよね…(苦笑)
税理士さんを含めて作業を進めるなら、やはりクラウドサービスを使って情報共有するのが効率的だと思います。
IDとパスワードを共有したり、あるいは税理士さん専用のアカウントを作るなりしてややこしい仕訳を手伝ってもらったり、会計データから節税のヒントを頂けたりしたら、かなり価値があるのではないでしょうか。
従来の紙(領収書)ベースでやり取りすることを考えればかなり効率的ですし、こちらも帳簿をいつでも確認できる安心感があります。
また、税理士事務所が離れた場所にあっても画面を見ながらスカイプで打ち合わせ、とかできそうですので時間とコストの節約にもなります。
で、最近の(しがらみの少ない?)税理士事務所はクラウド会計アプリの台頭を意識して、クラウド会計を利用した会計サービスを打ち出してきています。
このあたりについては後ほど詳しくお話します。
デメリットといってもあまり思いつきませんが、強いて言えばセキュリティが心配、ぐらいでしょうか。
クラウド系家計簿ソフトでもそうですが、特にモバイル端末のアプリはセキュリティが甘いです。
これはモバイル端末の利用目的(便利に使える)から言えばなかなか解決しづらい面でもあるのですが、やはりセキュリティはしっかりしたいところですね。
ビジネス利用ですから、モバイルアプリは使わないという選択肢もアリかなと思います。
あとデメリットというわけではないですが、メジャーどころのMFクラウドとfreeeでは入力インターフェースのコンセプトが違います。
MFクラウドは比較的会計を知っている人向けで、どちらかというと弥生に近いところがあります。
一方、freeeは個人で全部できることを目標にしているので、初心者には易しいのですが、分かってくると入力が冗長な感じもします。
このあたりは使う人の印象にもよるので、いろいろ使ってみて判断されるのがいいですね。
まぁ、慣れればどちらもほぼ同じように使えますし、いずれもよく出来たサービスであることに変わりありません。
調査と言ってもそれほど徹底したものではなく、大まかにこんなものがあるのかな、という程度ですが、これから詳しく調べようという方にはある程度動向を把握できて参考になるかと思います。
(表の横幅が狭くて見にくく、すいません…)
サービス名をクリックするとそれぞれの公式ページに飛びます。
サービス | 記帳代行 (日付、金額) |
仕訳代行 (勘定科目) |
自動記帳・仕訳 | 確定申告帳票出力 | 仕訳管理 | 料金(税別) | コメント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
STREAMED | ○ | ○ | 1,950円/月 (100枚/月) |
領収書画像の送付等。人力(じんりき)! | |||
MFクラウド確定申告 | △ | △ | ○ | 800円/月 | 年間割引あり。マネーフォワードの情報共有あり。自動仕分けは勘定科目の提案まで。 | ||
freee | △ | ○ | ○ | 980円/月 | 年間割引あり。法人プランでは、法人の税務申告書類の一部を出力可能。 | ||
Startup Accounting | ○ | ○ | 1,000円/月〜 | 仕訳数により料金変わる。丸投げ代行可能。 | |||
戦略的確定申告丸投げパックサービス | ○ | ○ | ○ | ○ | 12万円/年 (1000件/年まで) |
freeeを使う必要あり。 | |
みどりクラウド会計 | ○ | ○ | ○ | 1万円/月 35,000円/確定申告 |
freee、MFクラウド確定申告に対応。 |
いくつかのサービスを比較してみました。
以下、動向をまとめてみます。
クラウド系会計アプリに関しては自動仕分けを間違うこともまだまだありますが、インターフェースもかなり洗練されてきていてすごく使えるなという印象です。
MFクラウドでもfreeeでも、どちらも甲乙つけがたいですね。
また「入力の手間」自体をなくしたいというニーズへのソリューションも出てきています。
それがSTREAMEDのようなサービスですね。
僕自身STREAMEDを使ったことがないのですが、自動認識+手入力をウリにしているので、入力ミスが少なく、使えるサービスだと思います。
ただ、お値段も手頃だと思うのですが、そもそもスキャンして送る手間と、自分でサッと入力する手間とどちらが勝るか?というと微妙なところですね…。
僕はいつも不思議なんですが、スマホで画像取るのって、意外と面倒じゃないですか?
その手間暇をかけるぐらいなら、そのコストで普通に記帳できるんじゃないの?って思うんですよね。
だからこういうサービスは「領収書の枚数が増えてきた時」が検討開始のタイミングになると思います。
例えば、月の領収書の枚数が500枚とか1,000枚とかになってくると、入力作業時間もバカになりません。
であれば、一気にスキャンして入力してもらうメリットが大きくなりますね。
STREAMEDのプロプランの場合、月500枚で9,950円、1,000枚で19,950円。
バイトを雇って達成できなくはないコスパですが、雇うと余計なコストや気苦労もありますからトータルで考えれば、まずまず、リーズナブルかなと思います。
上の表にもまとめましたが、いくつかの会計事務所がクラウド系会計アプリを前提とした会計サービスを打ち出してきています。
従来、税理士事務所といえば顧問料として毎月何万円も払うのが常識でしたが、上のサービスでいえば実質月額1万円程度で税理士事務所のサービスが受けられます。
これは結構、画期的ではないでしょうか。
あまりに安いサービスで安かろう悪かろうでは困りますが、そもそもクラウド会計アプリの機能が充実していますから、税理士事務所にもそんなに負担はないはずです。
であれば、値段をリーズナブルにしてたくさんサービスしてもペイする、と考えるのは全然おかしなことではありませんね。
クラウド会計アプリだけでは解決できないこともまだたくさんありますので、今後、このようなサービスを提供する税理士事務所が増えてくることを期待しています。
余談ですが、こういうトレンドに乗れない税理士事務所はちょっと危なくなってくるかもしれません。
顧問料との差が大きいですから、解約を検討する顧客企業も増えてくるかもしれませんし…。
高額顧問料を貫きたい、ということであれば、少なくとも今後、会計サービスよりも高付加価値の何かが必要になってくるでしょうね。
それはむしろ実力派の税理士事務所の望む所でしょうし、クライアントにとっても選択肢が増えるわけですからWIN-WINですよね。
話がそれましたが、月額1万円であれば個人事業主でも普通に利用出来るはずですので、独立当初から検討されてもいいと思います。
以上、参考になれば幸いです!
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