余談ですが、先日、平日の昼間っから夜中まで遊んでました。
僕の知り合いの方がBBQをしてくれるというのでそれに参加しておりました。
10人ぐらいでワイワイやりながら、真っ昼間からビールで乾杯という贅沢さ(笑)
こんな見たことのないような丸焼き肉も
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別にお金をかけてるわけではないです。
参加費5,000円ぐらい。
普通ですよね?
でも何がいいって、時間の自由さです。
個人事業主の一番いいところはここで、とにかく仕事のスケジュールさえ合えばいつでも休んで遊べます。
平日休むのに余計な口を挟んでくる面倒くさい上司も居ませんから。
サラリーパーソンには絶対真似できませんね。
そのためには、自由な働き方をしながら(余談ですが、これこそ働き方改革だと思うんですが…)
お客様にきちんと対価を頂き、ビジネスとして回す基盤を作っていく必要があります。
その中で一番頭を悩ませるのがやはり「価格」ではないでしょうか。
相談の価格(相談料)や独自商品の価格決め、値決めは結構悩ましい問題で、僕も今だに悩むことがあります。
僕も真理を見つけたわけではないのですが、今まで無料から現状の価格(数万円~10数万円)の価格帯までの経験から、実践的な価格設定法(?)について、お話してみたいと思います。
目次
以下では相談料を例にお話していきますが相談料に限らず、いろんな商品にも応用が効く考え方だと思います。
FPがお客様のお金の悩みを聞き、その悩みを解決するためのアドバイスをするとき、顧客にとって一体どれぐらいの価値があるんでしょうか。
もちろん個別の額は様々でしょうが、FPのアドバイスの価値は決して小さくはありません。
例えばライフプランから見て保険をムダがけしていることが分かれば、それを改善するだけで人生全体で数十万円から数百万円、支出が改善されることなんてザラにあります。
そうなると、その改善額の数%から10%ぐらい数万円とか、10万円とかを頂いても、なんらおかしい話ではないでしょう。
ただここで難しいのは、確かに提供価値はそうなんだけど、顧客本人にその価値を認識してもらうのは結構大変で難しい、ということです。
例えば、FPなら誰でも気づくポイントを指摘して改善額が100万円あったとしましょう。
「改善100万円なので、10%の10万円ください」
といっても、はいどうぞとそのまま渡してくれる方はなかなか珍しいです。
やはりお客様側の価値観もあって、労働の対価として見ている場合もあるでしょう。
その場合は例えばたった30分で指摘してもらったアドバイスに10万円を払うのは心理的な抵抗があります。仮にそれに100万円の価値があると分かっていても。
そこで現実的な落とし所として、相手が払える金額で、かつ本気になれる価格、というのを想定してみるといいかもしれません。
アドバイスが値千金だと頭では分かっていても、そこまでは払えないという方が多いです。
となれば、払える額の範囲内で、少なくない金額、最低限でも1時間1万円とか、それぐらいはもらうようにしてはどうでしょうか。
相手も子供じゃないので1万円なら払えるでしょうし、その金額なら一応本気で話を聞いてくれるようになるでしょう。
もちろんサービスの内容次第で、1万円なら安すぎるということであれば当然それ以上頂くようにした方がいいです。
お客様の価値、という視点で書いてみましたが、今度はこちら側の視点、すなわちFPのビジネスとしていくらの対価が必要か?と考えてみます。
これはご自身の時給で考えれば分かりやすいと思います。
FPというのは時間を切り売りする面が大きいので、特に時給という概念が当てはまる業種です。
例えば、1時間相談というサービスがあったとして、それが本当に1時間しか使わないなら、たった5,000円だとしてもハッピーでしょう。
現実問題としてはそういうわけにはいかず、顧客との電話やメールのやり取りにかかる時間、顧客から送られてくる資料を閲覧、整理する時間、事前にアドバイスを考える時間…
などなどが必要ですから、1時間の相談に実質3,4時間ぐらいかかることもよくあります。
そうなると、たったの5,000円ではアルバイトレベルの時給になってしまいます。(そこから経費も引かれますからね!)
それなら気楽にアルバイトした方がマシです。
となると、1時間相談で最低1万円、というのは結構妥当、というかFPとしての最低ラインかもしれません。
最初から1時間1万円はもらいにくいかもしれませんが、ビジネスを継続していくためにもできるだけこの最低ラインはクリアしたいところです。
このデータはFPジャーナル(2012 6月号)に掲載された、平成23年ファイナンシャルプランナー業務調査からの抜粋です。
これを見ると、1時間5,000〜6,000円が35%、1時間1万円以上が30.3%と、同程度います。
合わせて7割弱になりますので、1時間5,000円程度のFPと、1万円以上のFPが多いんだなということが分かりますね。
これを見てあなたの相談料をどの程度に設定するかは自由ですが、少なくとも中途半端な金額に設定する必要はなく、価値があると考えるなら1時間1万円でいいと思います。
自信がなければ5,000円から始め、自信がついてきたら1万円にアップするという手もありでしょう。
ちなみに僕は、本記事執筆時点で1時間1万円+税に設定しています。
もしかしたら、あなたがまだ駆け出しのFPの場合、1時間1万円も頂くのには勇気がいる…と思われているかもしれません。
その気持ちは、よくわかります。
実際僕もそうでしたからね。
なので、実践的には料金は少しずつ上げていけばいいと思います。
なーんだ、と思うかもしれませんがこれは実践上、結構大事なことです。
理由は大きく二つあって、一つは価格は一度上げると下げにくい、という性質があることです。
例えば先月は1時間1万円だったFPが、今月は1時間5,000円に値下げしてたら、ちょっと大丈夫かな?(お客さん、来ないのかな?)って思いますよね。
しかも1時間1万円を出して相談したお客様から見たらなにそれ?ってなるわけです。
さすがに返金しろ!とまでは言われないかもしれませんが、少なくともそれを見たお客様は気分を悪くしてしまう可能性が高いでしょう。
だから上げ下げするのではなくて、少しずつ上げる。
それが一つ目の理由。
もう一つは、どうせ将来に向けて値段を上げられるんだから、最初は「無料」で受けてもいいという発想ができることです。
この辺の話は教材にも書いたのですが、たとえ無料で受けたとしても、最初の内は非常に貴重な「経験値」と「実績」がもらえます。
お金以外の価値で良しとするわけですね。
最初のウチ、「経験値」と「実績」はお金を払ってでも欲しいぐらい貴重なものです。
それが無料でもらえるなら、ある意味率先してやるべきでしょう。
実績もなにもないならまずは無料でやれってことです。
何もないのにいきなりお金を取ろうとするような考えだから、ビジネスがうまくいかないんです。
1時間働いたんだから、労働の対価をくれという考え方は、従業員の考え方です。
従業員の考え方が悪いということではないですが、少なくとも独立起業しているFPが従業員風情では困ります。(一体誰の従業員ですか…?)
もちろん最終的にはお金をもらわないといけないですが、駆け出しの場合、提供できる価値があるんだろうか?と一番不安になっているのはFP自身のはず。
だったら、潔く最初は無料でやればいいんです。
これを自信なさげに中途半端に数千円とかに設定してしまうから、申込み数も経験値もなかなか伸びない上に売上も中途半端で何の役にも立ちません。
「帯に短し襷(たすき)に長し」というやつですね。
少しでもお金をもらいなさい、というアドバイスにも確かに一理あるんですが、それはご自身で「無料でやってみた」経験があるからこそ、お金をもらうありがたみが湧くし、自信を持ってお金をもらえるようになると思うんですよね。
「私はボランティアではない」などという余計なプライドのせいで、中途半端なことをするぐらいなら、そんなムダなプライドなんてさっさと捨てて早く成功する方を選択したほうが何倍もスマートでしょう。
「急がば回れ」ということです。
ただ、ずっと無料で受けてはもちろんダメです。
実績と経験値が十分アップしたなと思ったら、しっかりと値上げしていきましょう。
それは自然に出来るはずです。
FPの相談料に適正額とか決まったものはありませんが、適切な落とし所を探るための方法についていくつかお話させて頂きました。
FPは大きな価値を提供できる重要な職業ですから、時給1,000円以下のアルバイトと同じ時給ではダメです。
いずれは時給2,000円、3,000円…とアップさせ、できるだけ早く、きちんとした対価を頂けるようになりましょう。
そのために、実績の無いうちは敢えて無料で受けてみるというのも、一つの「突破口」になるはずです。
あなたもできるだけ早く、僕みたいに平日自由に遊べるぐらいになりませんか?
なら、何の役にも立たないちっぽけなプライドやこだわりなんて、捨てちゃえばいいんです。
あなたはこれからも、既成概念に縛られながら窮屈に生きていきますか?
それとも、今日から僕みたいに自由に生きていく道へ踏み出しますか?
あなた自身で決めてください。
その他、独立系FPの年収はこちらで確認してください。
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