個人がFPの在宅開業をしようと思ったら、まずネットやSNSで集客できないかな、と普通に考えるはずです。
ただ、集客を開始するにしてもいろいろ準備しないといけないことがあって、その一つが「事務所」をどうするかという問題です。
自宅にお客様を招けるような場所があればいいですが、そんな部屋は無いよ!ということが多かったり、仮にあったとしても、住宅街で分かりにくく、とてもお客様を呼べないということもあるかもしれません。
もっというと、自宅はやはりビジネスとは切り離した、プライベートにしておきたいということも大いにあるでしょう。
特に、女性が起業する場合、自宅をオフィスにするにはリスクが大きいと思います。
こうした悩みを一気に解決してくれるのがバーチャルオフィスやシェアオフィスです。
僕が京都で活動していて、FPというコンサルティング業を実際にビジネス展開していますので、その辺の経験も踏まえてシェアオフィスをレビュー、比較していきます。
当たり前ですが、オフィスだけあってもビジネスはできません。
女性であれば、こちらの記事も読んでおいてください。
↓
目次
バーチャル(仮想)オフィス(事務所)のことで、実際の事務所としては存在せず、オフィスの機能(住所、電話など)だけが存在するものです。
シェアオフィスサービスの一部としてバーチャルオフィスサービスが付随していることも多いようです。
実在しないため、過去には怪しい業者にもよく利用されてたようですが、それを教訓に最近は本人確認や書類審査などが厳格になり、利用者にとっても安心して使えるようになってきました。
さらにいえば、特にネット系の技術進歩により一人とか少人数でも起業や開業が十分可能になり、その場合だと必要であってもせいぜい小さなオフィスかあるいは自宅で十分ということが多くなってきました。
このような背景からバーチャルオフィスやシェアオフィスの需要は、少しずつ伸びてきているというのが現在の状況のようです。
僕の場合はネットで集客していることもあり、物理的なオフィスがほとんど必要ありません。
物理的な場所は不要でオフィスの機能さえあればいいので、バーチャルオフィスはうってつけです。
ただし京都近郊在住の方で直接面談を希望される方もおられるので、そういった場合はオンデマンドで会議室を借りるようにしています。
では、バーチャルオフィスの機能について簡単に見ていきましょう。
バーチャルオフィスの一番重要な機能として、住所貸しと会社の登記です。
僕も名刺やブログに記載の住所はバーチャルオフィスの住所となっていて、住所を記載できる権利料を毎月賃貸料という形で支払っています。
シェアオフィスのプランによっては住所貸しが出来ない場合もありますので、契約の時によく確認してくださいね。
専用の電話番号を一つ用意してもらって、電話受付代行や、電話の転送をしてくれるサービスです。
僕は顧客との連絡の基本はメールで電話はほとんど使わない営業スタイルですので、重要視していないのですが、業種によっては必要不可欠という場合もあるでしょう。
そういう場合に役立ちます。
FAXも相変わらず使われます。
これだけネットが発達したのに、今だにFAX?と思われるかもしれませんが、これも業種によっては結構使われるみたいです。
不動産業などはFAXも多いのではないでしょうか?すいません、勝手なイメージです…。
自宅にFAXもが無い場合は、共有FAXも便利なサービスの一つです。
ただ、最近はインターネットFAXなどのサービスもありますので、必ずしもバーチャルオフィスのサービスでなくても構わないと思います。
また、僕の場合は自宅がフレッツ光回線で、月額100円程度で簡単にひかり電話の回線が追加できます。
そこにFAX受信機をつないでおけば、わざわざバーチャルオフィスの事務所に取りに行く必要もなく、非常に便利です。
ですので、バーチャルオフィスの共有FAXはあまり重要視していません。
住所があれば、郵便物も当然届きます。
ただ、バーチャルオフィスのユーザーはほとんど自宅や別の場所で仕事をしているので、郵便物を取りに行くのがとーっても面倒です。
僕も面倒です。笑
ですので、これも転送してくれるサービスがあります。
東京地区のバーチャルオフィスについて、郵便物の転送費用はおおむね月額2000円から6000円程度ぐらいだそうです。
これなら、取りに行くよりも転送してもらった方が断然安いですよね。
まぁ、郵便物も自宅に送ってもらえればそれでいい、という話もあるので、絶対必須というわけではないです。
完全にバーチャルオフィスなのか、シェアオフィスや個室もあるのかという違いがあります。
シェアオフィスや個室もあれば、事業が拡大してきてやっぱり物理的な場所が欲しいとなった時、名刺やホームページの住所を変更する必要なく契約を変えるだけで場所がもらえます。
将来の発展を考えれば、物理的なオフィスがある事業者の方がいいと思いますが、これは考え方次第でしょう。
オフィスの有無によると思いますが、共有会議室もついている場合があります。
社内の会議や顧客対応などを臨機応変に開催したい場合に、役に立つサービスです。
僕の場合はネット集客ですのでオンラインコンサルティングがメインなんですが、やはり一定の割合で「京都」のお客様もいて、その場合は希望があればちゃんと直接面談します。
ということで、会議室は僕も結構使っています。
事業者によっては来客対応までしてもらえるそうです。
ここまでくると、ちゃんとした会社みたいな印象を与えられるので必要に応じて使ってみたいところですね。
僕はまだそこまでのサービスは使ったことが無いのですが…。
以上がバーチャルオフィスの主なサービスです。
一般的なFPが一人で開業するなら、コンサル業務ができればまずは十分だと思いますので、会議室が使えるバーチャルオフィスという条件で十分じゃないでしょうか。
欲を言えば電話対応や来客対応があればよりよい、という感じですかね。
このあたりは実際にどれぐらい電話がかかってくるか、来客があるかによって決めればいいと思います。
本当に賃料が無料で借りられる!というのは残念ながらないのですが、例えば自宅をオフィスにする場合、その節税効果分ぐらいで借りられる場合が多いようです。
例えば今あなたが、家賃10万円の場所に住んでいるとしましょう。
一部屋を事務所代わりに使っているとして家賃の2割(2万円)を事務所費として按分したとします。
この月額2万円は経費にできますから、その分節税が可能です。
事業所得の額にもよりますが、仮に事業所得にかかる実効税率が30%だとすると2万円 x 30%で6000円の節税効果になります。
標準的なバーチャルオフィスであれば、月額5000円ぐらいから借りることが出来ますので実質、無料といっていいのでは?ということですね。
FPのようなコンサル業の場合、バーチャルオフィスを使えば様々なメリットがありますので積極的に活用していきましょう!
順序が逆かもしれませんが、まずは京都で使えるバーチャルオフィス、シェアオフィスを一覧表にして比較してみました。
初期費用 | 月額 | 住所貸出 | 電話転送 | 電話代行 | 共有FAX | 郵便物受取 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Karigo 京都 | ホワイトプラン | 5,250 | 3,150 | 〇 | 〇 | |||
ブループラン | 10,500 | 10,500 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
オレンジプラン | 18,900 | 15,750 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
シルバープラン | 18,900 | 21,000 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
地区 | 京都市右京区(西院駅が最寄り) | |||||||
初期費用 | 月額 | 住所貸出 | 電話転送 | 電話代行 | 共有FAX | 郵便物受取 | ||
リージャス | Mailbox Plus | - | 9,900 | 〇 | 〇 | |||
電話応答 | - | 13,900 | 〇 | 〇 | ||||
バーチャルオフィス | - | 14,900 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
バーチャルオフィスPlus | - | ? | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
地区 | 京都河原町御池と烏丸 | |||||||
備考 | リージャスの電話転送は専用電話・留守電設定のこと。最低3か月契約。 | |||||||
初期費用 | 月額 | 住所貸出 | 電話転送 | 電話代行 | 共有FAX | 郵便物受取 | ||
ハーベスト | パーソナルプラン | 4,200 | 2,100 | 〇 | 〇 | |||
ベーシックプラン | 4,500 | 4,500 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
スタンダードプラン | 8,800 | 8,800 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
ビジネスプラン | 15,750 | 15,750 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
ビジネストッププラン | 21,000 | 21,000 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
地区 | 京都市中京区御池(地下鉄烏丸御池駅から徒歩2分) | |||||||
備考 | ハーベストの電話転送は専用電話のこと。 | |||||||
初期費用 | 月額 | 住所貸出 | 電話転送 | 電話代行 | 共有FAX | 郵便物受取 | ||
オフィステリア | Address | 30,000 | 12,000 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
Business | 30,000 | 15,000 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
Touch Down Office | 30,000 | 18,000 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
Telephone Basic | 30,000 | 15,000 | △ | |||||
Telephone Plus | 30,000 | 22,000 | 〇 | |||||
Virtual Office Light | 30,000 | 20,000 | 〇 | △ | 〇 | 〇 | ||
Virtual Office Basic | 30,000 | 25,000 | 〇 | △ | 〇 | 〇 | ||
Virtual Office Plus | 30,000 | 30,000 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
地区 | 京都三条河原町・市役所前 | |||||||
備考 | 最短3か月の契約。△は不在時のみ電話対応。 | |||||||
初期費用 | 月額 | 住所貸出 | 電話転送 | 電話代行 | 共有FAX | 郵便物受取 | ||
京都いのべーしょんオフィス | バーチャル会員 | 10,000 | 5,000 | 〇 | 〇 | |||
地区 | 京都烏丸 | |||||||
備考 | 創業支援に強い。その他シェアオフィス、オプションあり。 | |||||||
初期費用 | 月額 | 住所貸出 | 電話転送 | 電話代行 | 共有FAX | 郵便物受取 | ||
バーチャルオフィス京都 | シンプルプラン | 20,000 | 5,000 | 〇 | 〇 | |||
コミコミベーシックプラン | 20,000 | 9,250 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
地区 | 京都市中京区? | |||||||
備考 | その他オプションあり。 |
それぞれに違った持ち味、独特のサービスなどもありますので、一概に料金と機能だけで選ばないほうがいいと思います。
が、予算の都合とかもあると思いますので、バーチャルオフィスを選ぶときの参考にしてみてください。
では次に、それぞれのバーチャルオフィスの特徴を見ていきます。
大手バーチャルオフィスは全国展開しているところが多く、京都にも支店がある、という位置付けですね。
全国展開をしているKarigoの京都支店がバーチャルオフィス京都になります。
Karigoの特徴としては電話転送のみ、電話代行のみなどちょっと変わったサービスもしていることです。
また今使っている番号をそのままナンバーポータビリティして電話代行してくれるようなサービスもあります。
残念ながら京都ではやってもらえないみたいですが…。
Karigoは電話転送、代行に強いイメージですね。
日本全国どころか、世界各地で展開しているレンタルオフィス、バーチャルオフィス大手。
当然京都にも拠点があり、河原町御池と烏丸の2箇所にあるようです。
リージャスの強みはなんといってもその拠点の多さ。
プランによっては、全世界の拠点のラウンジが使えるなど、国内、海外共に頻繁に移動しながら仕事をするような場合にメリットが大きいと思います。
料金もバーチャルオフィスにしては少々高めですがそのスケールメリットを考えれば十分リーズナブルです。
ただ、海外資本の弱みなのか、日本語サイトが分かりにくいです。
値段が1円になっていたりと、作り込みが不十分な点もあって海外資本っぽいです…。
関係ないですが、昔FXを研究していたころに見た海外サイトって結構いい加減な作りが多かったですが、なんとなくそれっぽい雰囲気があります。(リージャスはそこまで、ひどくはないですが)
フリーコールがあるようですので、分からなければ電話で聞くのが早そうですね。
大阪がメインですが、東京、名古屋、京都、神戸、福岡にも拠点があるバーチャルオフィスです。
内容としては質実剛健な感じで、バーチャルオフィスをビジネスライクに使いたいならいいかもしれません。
また、大阪の拠点がたくさんありますので、大阪を中心に活動されたいなら、選択肢が多いのでメリットが大きいと思います。
また、会議室が梅田の第3ビルにあって、比較的アクセスしやすいロケーションではあります。(もう少し近ければ…、というのは贅沢かな)
その他、京都を中心にサービス展開しているバーチャルオフィスも比較しますね。
高級感あふれるバーチャルオフィス・シェアオフィスというコンセプトで京都を中心に事業展開しているのがオフィステリア。
高級感だけではなく、オフィスとしての機能も充実していて、会議室はもちろん、ビジネスラウンジが使えたり、秘書サービス(来客応対、予約代行など)が標準でついていたりとなかなかいい感じです。
お値段もいい感じですので、ご自身のビジネスを進めるにあたり、コスパに見合うかどうかは検討していきましょう。
バーチャルオフィスの利点の一つはコスパですのでバーチャルオフィスの利用料が負担になるようであれば、本末転倒ですからね。
来客対応やスケジュール管理など充実した秘書サービスが必要な方であれば、コスパは高いでしょうね。
僕が使っているのがここ、京都いのべーしょんオフィスです。
名前に「いのべーしょん」の文字が入っているとおり、起業、創業、開業に関するサポートが強いのが特徴で、ここの社長さんも商工会議所と連携したり、創業セミナーを主催したり、京都でたった5人のインキュベーションマネージャーに認定されていたりと幅広く活動されています。
頻繁に交流会も開いていくれるので、勝手に人脈が広がっていく点も魅力ですね。
ただ、運営会社がまだ小規模で忙しくなると交流会が無くなったり、と小規模ならではの特徴(?)もあります。
まぁ、その分アットホームだし、僕は気に入ってます。
ビルの隣にはSOHO向けに特化したホーム・オフィスがあり、本気でビジネス支援したいという意気込みが。
バーチャルオフィス、シェアオフィス、個室とバランスよく揃えているのでいろんなニーズに対応出来ると思います。
タカエージェント株式会社が運営している京都のバーチャルオフィス。
ホームページがお手製な感じで自社ホームページなのに他社広告が貼ってあったりと非常にわかりにくいですが(苦笑)バーチャルオフィスの基本的な機能は揃えてあるように見えます。
ホームページをよく見ると「FP」の文字が見えますが、ファイナンシャル・プランナーのことでしょうか…。
ネットやITの進歩が著しく、FPのようなコンサルタント、アドバイス業のようなビジネスはもちろん、その他小規模ビジネス系の方も、バーチャルオフィスやシェアオフィスのメリットは年々高まっています。
京都のバーチャルオフィスを使うなら、高級路線でいきたいならオフィステリアがいいと思います。
リーズナブルで機能的なバーチャルオフィスであればカリゴ、手厚い創業支援を期待するなら京都いのべーしょんオフィスが個人的にお勧めですね。
あなたのニーズにピッタリ合うものが見つかれば幸いです。
当たり前ですが、ビジネスの内容がないのでオフィスだけ借りても意味がありません。
これから(週末)起業、という方はこちらの記事もお読みくださいね。
ネット集客とバーチャルオフィスの組み合わせは相性抜群、僕もその組み合わせで営業しています。
リアルオフィスを構えなくていいので経費も抑えられ、副業や週末起業にも最適です。
バーチャルオフィスオフィスは上のリストで、ネット集客は僕のメルマガで学んでください。
↓
FIREブームの原典「お金か人生か」が暴く「現代の病」とは
外貨建て保険に逆風?金融庁が新たな共通KPIを導入。その中身とは!?
【セキュリティ対策】恐怖!アカウントが勝手に作成された!?対処法と心構えについてシェアします
LIFE SHIFT2 から学ぶ、先の見えない時代のFPの役割とは
知識を積み上げる!年末年始に読み込みたい、お勧め厳選3冊!
「配当節税二重取り」の穴が防がれる?令和4年税制改正大綱で判明。さらなる対策とは?
FPも顧客をお金もちにする?「行動経済学入門」カンタンレビュー
70年代に逆戻り?日本はもう先進国とは言いにくい。個人はどう対策すべき?
【勉強家必見】点から面への読書に進化する方法!「鈍器本」独学大全の魅力と、技法のご紹介
【初心者向け】FPにとってのネットメディアの役割を図解で説明
コメントフォーム