金融庁の「顧客本位」定着に向けた取り組みと今後のFPビジネスとの関係とは?

金融庁が顧客本位を定着させる取り組みと題して資料を発表しています。

この中に、FPにも関連ありそうな部分がありますので抜粋してご紹介しておきます。

4月に入り、新しいことを考えるにはちょうどいいタイミングかと思います。

どうなる?今後のFP相談ビジネス

そもそもの話なんですが、顧客本位(フィデューシャリー・デューティ、略してFDと呼んでいるもの)を金融庁が推進していくにあたり、もしかしたら逆風に感じている方もおられるかもしれませんね。

シンプルに考えれば、じゃぁいままで顧客本位でなかったのか?と言われかねないので、そういう方々は恐らくじっとがまんして、おとなしくしているのではと想像されます。

これについては後ほどもう少し詳しく触れますが、金融庁だけではなくて、時代の流れでもあるので、これは致し方ないかなと思いますね。

一方で、追い風の部分もあります。

「顧客本位の業務運営に関する原則」の定着に向けた取組み
(金融庁、平成29年3月)を見ると

・第三者的な主体による金融事業者の業務運営の評価客観性、中立性、透明性が確保される形での、民間の自主的な取組みを引き続き促進

・顧客にアドバイス等を行う担い手の多様化販売会社等とは独立した立場でアドバイスする者などに対する顧客のニーズに適切に対応できるよう必要な環境整備

との一節があります。

これは、僕のような金融機関や販売会社から独立したFPは、今後強い追い風が吹く可能性があることを示唆しています。(僕に吹くかどうかは分かりませんが、全体としては追い風でしょう)

今まで金融庁はいわゆる「護送船団」と言われるような、どちらかというと金融機関側に立った行政を行ってきた印象があります。

ここに来て金融機関に厳しく、顧客側に立った方針に転換してきたのは、ある意味「余裕がなくなってきたから」と言えそうです。

つまり、今後もう日本の高度経済成長のような時代は来ないでしょうし、超高齢化社会が進展していますから、公的年金の担い手も相対的に少なくなることは明らかです。

これで、なんの対策も打たずに、にっちもさっちもいかない高齢者がどんどん増えていくような事になってしまうと、政権への批判が強まる可能性がありますよね。

恐らくそれを避けたいのだと思います。

かといって「投資で資産形成しよう」という掛け声だけではダメなのは分かっているので、(過去に失敗しています)

  • 顧客をカモにしない金融機関にする
  • 顧客も自助努力で資産形成する

という2段構えで、「あとは個々人の責任で老後資産を作って乗り切ってね!」というメッセージなんだと理解できます。

で、冒頭の「販売会社等とは独立した立場でアドバイスする者などに対する顧客のニーズに適切に対応できるよう必要な環境整備」というのは、こうした顧客の自助努力を促進するために必要なピースの一つ、というわけですね。

前置きが長くなりましたが、真に独立したFPに対する追い風の可能性が十分ありますから、特にこれからFPとして独立起業しようと考えている人には願ってもないチャンスかもしれません。

こちらの記事も参考にしてください。

月収+50万を目指す、週末起業としてFPで独立することの可能性を考えてみた。

フィーでいくか、コミッションで稼ぐか

逆にいえば、コミッションで収入を得ているFPには逆風かもしれません。

保険や証券の販売現場には手数料開示の波や、顧客への説明責任も強化されていると聞きます。

相変わらずコミッションビジネスの方が儲かるのは確かなようですが、今後の金融庁の動き次第ではビジネス環境がさらに厳しくなる可能性は、否定できないでしょう。

事実、既に保険代理店業界には激震が走りました。

個人の保険代理店は「オワコン」なのか?

コミッションをもらう=金融商品販売・仲介=金商法(金融庁)の規制をモロに受けるということです。

誤解のないように補足しておくと、僕はフィーがいいとか、コミッションがだめとかそういうステレオタイプな主張をここでしたいのではありません。

顧客本位でいえば、確かにフィーオンリーがいいのかもしれませんが、さりとてコミッションをとる販売員もいなければ、社会としてバランスが取れないでしょう。

だから、どっちがいいとかいう話ではなくて、こうした時代の流れをうまくとらえながら、FPビジネスを軌道に載せればいいんじゃないかと考えているわけですね。

僕個人的には、金融庁がフィデューシャリーという前からフィーオンリーのFPビジネスを構築し、今ではお客様にも来て頂けるまでになりました。

今後、このビジネスの成長が加速すれば非常に嬉しいですが、まぁそこはどうなるか、まだ分かりません。

ネット集客の仕組みもある程度整ってきたので、顧客が無くなるという心配はないですが、金融庁がどう動くかにもよりますからね。

金融機関から独立したFPへの追い風が吹きそうな気配ですから、それに乗って成功したい!という人は今から準備しておいてはどうでしょうか。

もし追い風が吹かなくて現状のままだとしても集客はできますから、今から準備して損することは特にないでしょう。

CFP資格を取るなら、例えばこちらの記事を参考にできます。

独学でCFP試験にストレート合格!工学博士の僕が実践した4つのポイント

また、ネット集客の方法であれば、僕がお手伝いもできます。

詳しくはメルマガの方でお話していますので興味のある人は登録しておいてください。

プロフィール
行列FPメルマガ

コメントフォーム

名前 

 

メールアドレス 

 

URL (空白でもOKです)

 

コメント

トラックバックURL: 
プロフィール

こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

ファイナンシャルプランナー(CFP®)、工学博士(阪大)。ライフプラン相談100世帯以上、個別の資産運用相談等を中心にFP業で収入を得ていますが、ネット集客が得意で北は北海道、南は沖縄まで日本全国に顧客を持っています。

FPは集客が難しいと言われる中、ネットだけで集客に成功しているFPはさらに少ないと思いますが、その秘密をメルマガでお伝えしています。

メルマガ詳細

プロフィール
メディア掲載実績など
FPジャーナル2018年9月号
2018年9月、日本FP協会の機関紙「FPジャーナル」(約20万部)の特集「長期x分散x積立投資を徹底検証」に林の記事が掲載されました。(→プロフィール



PHPPHPくらしラク〜る2017年12月号表紙

PHPくらしラク〜る2017年12月号・2018年1月号短期集中連載の監修をさせて頂きました。(→プロフィール



日経ヴェリタス2016-08-14

日経ヴェリタス2016年8月14日号「確定拠出年金 とことん活用術」にコメントが掲載されました。(→プロフィール



イオンカード会員誌mom 2015年12月号(30万部)に監修記事

イオンカード会員誌mom 2015年12月号(30万部)に監修記事が掲載されました。(→プロフィール



FP事務所ブログが月間16万アクセスを超えました



FP事務所メルマガ読者様が 4,000名 を超えました。



プロフィール詳細はこちら

お問い合わせ
人気記事 月間TOP10
最近の投稿