【しなやかマインドセットその1】成長している人も過去を見ているが…

こんにちは。行列FPの林です。

今回は『マインドセット「やればできる! 」の研究』(著者:キャロル・S・ドゥエック)という本で紹介されている2つのマインドセットの時間軸を、アドラー心理学に絡めてご紹介し理解を深めていきます。

もしあなたが貪欲に成長したい、とお考えなら、役に立つはずです。

FPとして成功するためにも、また、FPとして相談を受ける上でのクライアントさんの成功にとっても重要な要因なので、学んでおいて損はない概念です。

この記事のポイント
・硬直マインドセットとしなやかマインドセットの「時間軸」上の違い
・硬直マインドセットは過去、しなやかマインドセットは過去から未来に視点を移す
・アドラー心理学においても過去から未来へ視点を移すためのカウンセリングが行われており普遍的な概念といえる

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目次

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そもそもマインドセットとは?

マインドセットとは、今までの経験や環境、先入観や受けてきた教育などによって形作られる思考パターンや考え方、心の持ち方などをいいます。

自分が意識しているものだけでなく、無意識で考えていることも含まれます。

簡単に言えば、「考え方や行動のクセ」のようなものです。

個人の行動においても企業活動においても、マインドセットは重要なものとされています。

2つのマインドセットの時間軸

書籍では2つのマインドセットが紹介されています。

それは「硬直マインドセット」と「しなやか(成長)マインドセット」です。

マインドセットは本来、それほど単純化できるものではないと思いますが、2つを対比してこの本ではわかりやすく単純化してまとめられています。

今回はこの2つのマインドセットを「時間軸」に着目して説明していきます。

硬直マインドセット

硬直マインドセットは「過去」に着目しています。

例えば、以下のような要素で人の能力などが決まるという考え方です。

  • 生まれつきの才能
  • 試験の結果
  • 自らがいた環境

時間軸が、生まれてから現在までの過去の視点がベースとなっています。

しなやかマインドセット

硬直マインドセットに対して、しなやかマインドセットの時間軸は「過去」と「未来」に着目しています。

例えば以下のような考え方です。

  • 才能は伸ばしていける
  • 一つの試験の結果で未来は決まらない
  • 環境や条件をどう変えればいいか?

しなやかマインドセットは「これからどうするか?」に視点を置いています。過去の結果をありのままに受けいれて未来に向けた視点を持っているわけですね。

硬直マインドセットとしなやかマインドセットはそれぞれ過去と未来へ視点を向けていますが、しなやかマインドセットは未来に加えて過去の視点も持っていると考えています。

しなやかマインドセットで過去と未来の両方の視点から物事を考える方が、視野が広くなることは明らかです。

硬直マインドセットは過去を見ていますが、過去は変えられないため、視点を未来に移さない限り何も変わりません。

しなやかマインドセットは過去の結果が悪かったとしても、それを受け入れた上で未来をどう変えるか?に着目をしています。何も決まっていないので、自分の行動や考えを変えていくことができ、結果的に成長につながるというわけです。

アドラー心理学との関連

2つのマインドセットについて、アドラー心理学との関連を考察してみましょう。ここで有名な『嫌われる勇気』(著者:岸見一郎ら)の一節を引用します。

カウンセリングの際に患者さんに見せる三角柱の一面には「悪いあの人」、もう一面には「かわいそうな私」。多くの人はこれらの話に終始するが、最後の一面には「これからどうするか」が書かれている。

(『嫌われる勇気』岸見一郎ら著より)

カウンセリングの際、ほとんどの患者さんは「悪いあの人」と「かわいそうな私」の二面の話しかしないそうです。

アドラー心理学はこの二面を無視し、最後の一面「これからどうするか」に着目します。

ここで、「悪いあの人」も「かわいそうな私」も過去に起きたことに対しての批判や被害を受けた話に終始していると考えられます。対象が他人か自分かの違はあっても、起きたこと(つまり過去)に焦点を当てていることは共通しています。

これに対し、「これからどうするか」は未来に向けた話なので、最後の三面目が特に重要になってくることはもうご理解頂けるのではないでしょうか。

アドラー心理学がマインドセットの研究成果を踏まえていたかどうかは僕には分かりませんが人を前向きにする心理に過去と現在の研究成果に共通点があるのは面白いですよね。普遍的な事実である、と言えるのでしょう。

なお、「これからどうするか」は「どうありたいか」「どうしたいのか」と言い換えることもできますので、状況に応じてしっくりする言葉を使えばいいかと思います。

まとめ

時間軸には「過去」と「未来」があって、成長するためのマインドセットを考える上で、じゃあこれからどうするか?と視点を変えることが重要になってきます。

マインドセットの時間軸を過去から未来に視点を進化させるわけです。

硬直マインドセットは「過去」の視点を重要視するのに対して、しなやかマインドセットは「過去」と「未来」、特に「未来」を重要視します。

過去は変えられません。変えることができるのは未来だけです。もしあなたが成長したいのであれば、しなやかマインドセットで過去を受け入れた上で、「これからどうするか」を意識していきましょう。

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