未経験から独立FPになった実話

こんにちは。行列のできるFP事務所プロデューサーの林です。

ファイナンシャルプランナー(以下FP)として、独立したいと考える人は少なくありません。しかしFPとしての業務経験が無いのに独立開業することはできるのか?という心配から始める前に諦めてしまう人がほとんどです。

結論から言うと業務未経験でも独立は可能です。実際に僕は業務未経験の状態で独立開業をしました(もちろん、決して楽ではないですが…)。

この記事では僕の実例をもとにFPとして独立した時の状況とおすすめの学び方をお伝えします。

この記事のポイント

・資格のグレードは独立とはさほど関係ない。
・学びと実践の両方が大事。学んだら即実践。
・学ぶなら成功したFPから学ぼう。

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目次

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2級、AFPでも十分独立可能。初期の頃の僕がそうでした。

まず断っておきますと、FPには独占業務がありませんのでFPとして働くのにFP資格を取る必要はありません。

また結論から言えば、独立するのにCFPや1級が必要かというと必ずしもそうでもないです。僕自身が、CFPを取ってから独立したわけではなく、独立後にCFPを取得しましたから。

FP資格は相談者に対して価値のある情報を提供できる実力を示すために使います。そのため必須ではありませんが、できれば取っておくべきと考えます。

FP資格には、国家資格であるFP技能士1〜3級と民間資格であるAFP、CFPがあります。違いとしては、FP技能士は一度合格すればずっと効力があるのですがAFP、CFPは資格の更新が必要という点です。

この説明だけだとFP技能士の方が一回の合格で済むから楽だと考えてしまうかもしれませんが、AFP・CFP資格が更新型だということは、定期的に最新の知識を習得していることの証明にもつながるため、顧客に対してアピールポイントになります

また、資格において2級と聞くと、1級をとる実力はないと判断されてしまうことがあります。FP技能士1級を取得するには実務経験が必要なので未経験者は受験することができません。

しかし、AFPであれば名前だけでレベルを判断されてしまう可能性を減らせます。FP技能士2級の取得後、AFP資格に挑戦すると効率よく資格の取得を進めていくことができます。

その後、さらに実力を示したいのであれば、1級、CFPの取得に挑戦していきましょう。僕は体力に自信が無いので早いうちに取っておこうと考え、早めに取得しました。

とはいっても、2級・AFPで活躍しているFPも大勢いますので、資格の種類はあまり気にする必要はないでしょう。

未経験者がFPで独立?それは当然可能。

FPはクライアントに対し、お金に関する有益な情報を提供する仕事です。相談内容は、資金計画、税金、資産運用、相続などなど、生活のお金に関わること全てが対象になります。

こう考えると、未経験者の場合、優れた解決策を導き出すことが難しいと思いがちです。しかし真に難しいのはクライアントの置かれている状況を的確に見抜くことです。

お金の知識は親や学校の教師から習う機会がありません。自分のお金の使い方が適切なのかどうか、他の選択肢があるのかどうか、クライアントはわからないため、自身の悩みや希望に気づかないことが多いのです。

もちろん深く広く知識を持っていなければ適切な解決策を提示できないため十分な勉強は必要です。しかしそれ以上に、クライアント自身が気づいていない悩みや希望を見つけ出し、知識が少ない人でも理解しやすいよう説明できるスキルが重要となります。

未経験者でも、クライアントへ真に寄り添うことができる人こそFPとして独立すべき人材だと考えます。

データから見る独立FPの現状とは?

FPとして独立している人の数は公表されていませんが、推測することはできます。

日本FP協会のホームページではCFP・AFP認定者数が公表されています。

こちらの「AFP・CFP認定者分布データ」において、AFP・CFPそれぞれの資格認定者数が公表されています。

2019年11月時点で、AFP資格認定者数は約16万人です。FPとして仕事を行う人はAFP資格を持っていることが多いので目安になります。

また同ページの「AFP・CFP資格取得者数の推移データ」から、およそ10年で資格取得者数が増加していることがわかります。

ちなみに、独立系FPの数はFP全体の2割程度と考えられており、AFPの資格認定者が16万人であることから、独立系FPは3万人以上いると考えられます。この算出方法は野村総合研究所から提供されているデータをもとにしています。

NOTE 2)企業系と独立系FPの人数比は「8:2」と言われている。日本FP協会所属のFPの数から、独立系FPの規模を推計。

引用元「本邦における独立系FPの ビジネス実態」

(2019年11月25日アクセス)

こちらのデータは2007年のものであり、古いデータなので、フリーランスが増加している現在では、独立系FPの割合は以前よりも増えている可能性が高いです。

独立FPの事例で考える

僕は前職メーカーですが、全く未経験の状態からFPとして独立開業を行いました。そのため、FPの実務に関する知識は勉強と実務で習得してきました。

ただし、前職の経験を活かすことは可能であり、僕自身、前職の経験が役に立ったことは少なくありません。このことについて、具体的な事例を交えて説明していきます。

あなたの強みとFP業を組み合わせる

僕の経験から、今、FPとは関係ない仕事についていたとしても、仕事で得た強みをFP業務に活かすことは十分可能です。

例えば僕は前職メーカーですが、メーカーの中でも研究、開発職だったため、データ分析は得意な方です。その得意なデータ分析を「お金」に応用することで、知識、スキルをFP業務に活かすことができますよね。

単に職種が違うからという発想であなたの知識、スキルを切り捨てるのはもったいないと思います。

営業職でも同様です。自社で取り扱う商品に関する知識はもちろん顧客の悩みや要望をヒアリングし最適解を提供することが求められます。

ほとんどの仕事で必要とされるコミュニケーション能力ですが、難しいのは相手が何を伝えようとしているか、相手にきちんと伝えられているかを推し量ることです。

仕事を進めるにあたって、お客様はもちろん、同僚の理解を得られないままにしておくことはできません。確信が持てるまで粘り強く対応し続ける必要があります。

特に、もともとコミュニケーションをとるのが苦手な人ほど、多くの失敗を経験し、それを解決するため試行錯誤を繰り返します。

FPの場合、クライアントの知識量には大きな差があり、前提知識も様々です。そのような相手から真意を引き出す時に、上記の試行錯誤が役に立たないわけがありません。

コミュニケーションスキルは当たり前のものだと思われがちですが、これほど経験が役に立つものはありません。専門的なスキルでなくとも、もっとも重要なスキルと言っても過言ではありません。

また、飛び込み営業の経験も非常に役に立ちます。FPとして開業できても、仕事が自然に入って来るわけではありません。集客方法の一つとして飛び込み営業ができるのは強みの一つです。

FPはお金の専門家ですが、単にお金といっても幅が非常に広いですし、独立開業するということは、(少なくとも最初は)様々な業務を一人でこなす必要があります。

ですので、前職での経験、知識、スキルが役に立たないということの方が少ないと考えていいでしょう。

時間を大幅に短縮するために「学ぶ」こと

FPとして独立開業を行う際に必要なのは専門知識だけではありません。専門知識の獲得よりも、どうやってクライアントを獲得していくかの方が難しいです。

また、クライアントに対し、どういう流れで仕事を進めていくかを考えるのも、経験がないとなかなか難しいものです。

お金に関する知識の習得にはあまり時間がかかりませんが、クライアントの獲得、仕事の進め方には相当な時間がかかります。

効率よく進める方法として、また、成功率の高い方法としておすすめなのが、すでに起業しているFPを見つけ、やり方を教えてもらう方法です。

このお手本となる人をロールモデルと言いますが、ロールモデルになりそうなFPを見つけたら、教えてもらえるような関係を築きましょう

ただ、先輩FPに突然FPの仕事について教えて欲しいと言っても、相手がメリットを感じられないならば断られてしまいます。

アプローチの方法としては、(お金がないなら)ボランティアとして雑用を手伝うことや、お金を払ってコンサルタントになってもらうことが挙げられます。

自助努力も大切ですが、先輩FPから学べるのならば、それがもっとも効率の良い方法と言えます。ロールモデルを見つけて、素直に真似ることが成功への近道です。

独立したら収入も大事

また当然ですが、収入がないと独立して食べていくことが出来ません。これについて話し出すとまたかなり長くなってしまうので(笑)、関連記事を掲載しておきますね。

まずこちらは独立FPの年収の傾向と、年収対策の記事です。

次に、FP業に限らず脱サラするにはどんな方法があるかをまとめたのがこちらの記事。

どんな方法で脱サラ、独立するかはもちろんあなたの自由ですが、FP業(コーチ、コンサル系)での脱サラが資金面、スキル面で最もリスクが低いということが分かるはずです。

まとめ

もう一度、この記事の内容ポイントをまとめておきます。

  • 資格のグレードは独立とはさほど関係ない。
  • 学びと実践の両方が大事。学んだら即実践。
  • 学ぶなら成功したFPから学ぼう。

前職がFP業務と関係がない未経験の方でも、FPとして独立開業することは可能です。お金に関する知識はFP資格を取得する際の勉強などで手に入れることができます。

相談者の潜在的な悩みや希望を探り当てるには、高度なコミュニケーションスキルが必要になります。しかし、業種に関わらず、仕事に真剣に取り組んでいれば習得できるものです。

前職での仕事への取り組み方、考え方、知識、スキルは、異なる業種であるFP業務にも応用することができ、強みになります。それをもとに独自のポジションを切り開いていくことも可能です。

最後に、短期間で成果を出す最良の方法は、ロールモデルとなる先輩FPを見つけ真似することです。自分の力だけで何とかしようとすると、軌道に乗るまでに諦めてしまことになりかねません。

確実に成功させたいという強い意志があるのならば、あなたがロールモデルにしたい先輩FPにアプローチしてみることをお勧めします。

きっと、思ったほど怖い人ではないと思いますよ(笑)

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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

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