保険代理店を開業したい!となれば何をすればいいのか?
調べてみましたので、保険代理店の開業方法をまとめておきます。
目次
保険代理店の現状についてはまずこちらの記事をお読みください。
ざっくり言えば、
ということになります。
それでも保険代理店の開業にメリットを感じるのであれば、もちろんそれ自体は問題ないことかと思います。
以下、筆者が情報収集した範囲で、保険代理店の開業についてお話していきます。
僕自身は保険代理店の経営をしたことがないため、体験談を書くことは出来ません。
ただし、人づてで聞いた話や調べた事を統合して書くことはできますので、以下そういう情報であることをご理解くださいね。
さて、まず保険代理店の開業の流れですが、実はこちらの記事が詳しかったのでご紹介しておきます。
大まかに流れを追うと
新規に代理店契約する場合、保険会社との業務委託契約となります。開業する場合、保険会社に連絡を取って業務委託契約を最初に行うことになるようです。
業務委託契約の際、業務計画の立案が必要な場合があります。
当たり前ですが、どんなことも無計画ではうまくいきませんので、ここはしっかり考えましょう。
また、代理店登録前に研修が必要な場合もあるので、詳しくは保険会社に問い合わせてください。新規か、乗合代理店か、一社専属なのかなどによって対応が少しずつ異なります。
保険商品の販売は金融業ですので、様々な研修、試験制度があってそれらに合格する必要があります。
ネット上の情報ですが、登録前研修では
が問われるということです。このらのうち、営業ノルマが厳しいとの情報がありましたが、個人的にもそれは納得できる部分ですね。
この営業ノルマをクリアするために家族、親族、友人などに保険を売り歩くこともあるかもしれません。
ただ、それでノルマをクリアできたとしても、友人のツテなどは数に限りがありますから、その後はもっと大変になります。
先程の業務計画の立案でもそうでしたが、やはり実際にモノを言うのは集客能力です。
これが出来なければ、保険代理店としてやっていくことは難しいと思います。
生保の資格試験に関しては、生命保険協会に概要がありました。
販売する保険の種類によるようですが、最低でも一般課程は必須、場合によって専門課程等も必要になります。
これらはきちんと勉強しさえすれば、なんとかなる部分です。
コンプライアンスが問われるのは、言うまでもないことでしょう。
代理店登録後も、研修があります。
以上は保険代理店になるために必要な「資格」や「許可」のようなもので、実際に代理店を出店するためには開業資金も必要になります。
保険代理店の開業資金に関してはこちらの事例記事をご紹介しておきます。
詳細は記事をご覧頂くとして、この事例では開業資金が25万円ぐらいだったとのことです。
ただ、これは相当節約した場合だということですので、普通に開業資金を手当する場合、事務所を用意するなら50万円から余裕を見て100万円ぐらいが妥当ではないかと個人的には思います。
もちろんこれは開業資金のみの話で、その後継続的に発生する固定費等の経費は別です。手元資金が少ない場合は、必要に応じて助成金、補助金、融資も検討していきましょう。
どんなに小さな事務所でも、賃料月4万円は必要かと思います。
賃料4万円とすると年48万円、その他保険料で年約4万円、合わせて52万円が固定費です。
その他通信費(ネット、電話)、水道光熱費、交通費、教育費、消耗品費、広告費なども必要になります。
どれぐらい活動するかにもよりますが、最低でも20から30万円ぐらいはかかるでしょう。ちなみに広告費の上限はありません。
ということは年70万円から80万円ぐらいが必要最低経費だと思われます。
先程の開業資金と合わせれば、個人代理店だとしても開業初年度で100万円以上は用意する必要があるでしょう。
初年度から集客が順調にいくというのは稀でしょうから、最低でもこれだけの資金は必要経費として手元に用意しておく必要があります。
広告費を使った営業をしたいなら、さらに月+10万円弱、年+100万円は見込む必要があるでしょう。
となれば、200万円コースです。
上記最低経費のうち半分以上が事務所賃料ですから、事務所を持つか持たないかの判断は慎重にすることをお勧めします。
なお、これは個人事務所の場合であり、他にスタッフ等を採用するのであれば人件費や社会保険料も追加で必要になります。
僕は保険代理店ではないですが、個人事業とはいえ経営者ではあります。そして僕は固定の事務所は持っていません。
やはり事務所賃料のように(初期ビジネスで)大きな経費がかかると、どうしても経営に焦りが出てきます。
それで保険料(収保)を伸ばそうとしてムリな営業をしたりすると、長期的に見て良い顧客を掴むことができず、結局は苦しくなります。
もちろん事務所があったほうが相談がしやすいとか、様々なメリットはありますのでここは一概には言えません。
いずれにせよ大事なのは経営者視点を持って事務所を持つか持たないかを含めて慎重に判断すべきだということでしょう。
経費に鈍感な経営者は経営のセンスが疑われますので、そもそも保険代理店以前に問題があるかもしれませんからね。
僕はこちらのようなシェアオフィス会員で活動しています。
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必要なときに必要なだけ、安価で会議室をレンタルできるので非常に助かっています。
気をつけて欲しいのは、ご両親や親戚などからご祝儀で開業資金をもらった場合です。
ご祝儀をもらう事自体は特に問題ないのですが、そのお金はあくまでもらっただけのお金であり、あなたの実力ではありません。
開業という、人生初イベントを目の前にして、まとまった(実力ではない)開業資金も手にしてしまうと、浮足立ってしまう人もいるかもしれません。
そうなると、経営の厳しさになかなか気づけず、利益率を考えずに無茶な集客をしたりして結局、経営破綻してしまう可能性もあります。
あくまで個人的な意見ではありますが、経営者になる場合は、必ず自己資金かお金を借りるのがよいと思います。
僕は自己資金で営業していますが、だからこそ、身銭を切られる辛さは自分が一番理解しています。(苦笑)
また銀行等からお金を借りることができれば、経営に関するアドバイスがもらえる場合もあります。また、当然返済していく必要がありますから、経営の緊張感も途切れません。
そもそもお金を借りられたということ自体、あなたの事業計画が一定程度認められたということですから、それは非常によい滑り出しかと思います。
こういう経験をしっかりしないと経営はうまくいきませんので、長い目で見れば、金銭的なご祝儀はもらわないほうがいいです。
もちろん胡蝶蘭とかは、いいと思いますよ。笑
おおまかな感じで書きましたが、まずはやはり保険会社に問い合わせるのが一番かと思います。
昨今の保険代理店をとりまく経営環境は決してやさしいものではありませんが、アイデアや営業力次第で未来を切り拓く事ができるのは経営の醍醐味といえるでしょう。
以上、参考になれば幸いです。
FPでこれから独立起業・週末起業をお考えなら、こちらの記事もお読みください。
ps.
最近、保険代理店の方の登録やご相談が増えています。金融庁の規制もありますが、そもそも保険を売りにくくなっているからでしょうね…
あなたが保険代理店営業や、保険代理店に興味があるなら、まずはこちらのメルマガで学んでください。保険代理店を立ち上げても集客できなければ潰れるだけですので。
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おはようございます。初めて拝見させていただきました。
私は株式会社アルファコンサルティングという保険代理店に勤務しております反田(ソリタ)と申します。弊社は第一生命100%子会社の保険代理店であり、小職は第一生命の本社勤務と兼務し出向しております。
今回お尋ねしたいことがあります。林様の周りで「代理店に入りたい」「代理店をやっているが体制整備など大変だし、整備されかつ手数料率もいい所に移りたい」などの悩みをもつ保険を生業にされている方がいらっしゃれば、是非ともご紹介いただければと思っております。
虫のよい話ですが、当社もバックに第一生命がついていますので、移籍の方々が増えております。よろしければご連絡お待ちしております。失礼いたしました。
反田さん、はじめまして。
コメントありがとうございました。
もしそのような話がありましたら、一つの選択肢として、検討させていただきますね。
今後ともよろしくお願いいたします。