FPが統計ダッシュボードを利用すべき理由とは?

こんにちは。行列FPの林です。

統計ダッシュボードというサイトはご存知ですか?

国や民間企業が提供しているデータをわかりやすく利用しやすくするためのサイトで、 FPが記事を書いたりデータ分析をしたりする際に使いやすいサイトです。

ここでは統計ダッシュボードの基本的な使い方と応用的な使い方について見ていくことにします。

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目次

総務省の統計ダッシュボードとは

統計ダッシュボード

統計ダッシュボードとは」というページに以下のような説明があります。

国や民間企業等が提供している主要な統計データをグラフ等に加工して一覧表示し、視覚的に分かりやすく、簡単に利用できる形で提供するシステムです。

統計ダッシュボードは誰でも簡単に使えるようになっていて、よく使うデータに関しては統計ダッシュボード上に既にグラフ化されています。また既存のグラフにデータ系列を追加したり表示方法を変更したりすることができるのでそれだけでも十分使えるサイトと言えるでしょう。

とはいっても説明のためにバッチリハマるグラフがあればいいですが、そうではなくて微妙に違うグラフや追加の表示が必要になる場合も FP としては多々あると思います。

ここでは FP がデータを表型式などにまとめてブログなどの記事にしたいような場合に必要な、もう少し突っ込んだ使い方についてみていきますね。

以下の内容は動画にもしていますので参考にしてくださいね。

なぜ FP は統計ダッシュボードを使うべきなのか

その理由はグラフ化するために必要なデータに素早くアクセスできるからです。

FPはお金の専門家ですが統計の専門家というわけではありません。そのためお金や経済の説明をするときに何かしらグラフは必要になるもののだからといってグラフを作成することに手馴れてるわけでもないでしょう。

特にエクセルやスプレッドシートの使い方には慣れていても、目的とする統計データにどのようにアクセスするのかについては慣れてない方も多いかと思います。とはいえ、ブログ記事のためのグラフ作成に非常に手間暇をかけていては効率が悪くて仕方ありません。

FPの仕事はグラフ作成ではなく、文章(コンテンツ)作成の方ですからね。

そこで、統計ダッシュボードの出番です。

統計ダッシュボードであればわずか数クリックで目的のデータにたどり着き、それをダウンロードしてグラフ化することが非常に簡単に出来るようになっています。

では以下具体的に見ていくことにしましょう。

統計ダッシュボードの基本的な使い方

統計ダッシュボードの基本的な使い方に関して、総務省力作のわかりやすい動画がありますのでまずはこちらをご覧ください。

データを時系列上でアニメーションのできるなんてびっくりですね!相当気合を入れてサイト作成した事がうかがえます。

さらに、わかりやすく解説してくれた記事もありますので、こちらも参考にしてください。

国の統計を自由にグラフ化!総務省の「統計ダッシュボード」を使いこなそう(Ferret)

ferretさん、わかりやすい記事をありがとうございます!

FPは統計ダッシュボードの「データ検索」がおすすめ

FP なら単に統計ダッシュボードにあるグラフを参照するだけではなく、元データを使ってもう少し踏み込んだ分析がしたくなると思います。

主たる統計データは政府統計の総合窓口「e-stat」にもありますので、そこからダウンロードして利用することもできます。e-statのデータは網羅的で、専門家にとって非常に重要なサイトです。ですが、正直e-statにあるデータは検索が難しくて少々利用のハードルが高い印象があります。

e-stat
政府統計の総合窓口「e-stat」

また e-stat には政府統計データしかありませんが、統計ダッシュボードでは例えば「topix」のような民間が収集しているデータも同時に表示したり取得することが可能です。

したがってe-statさえあれば十分だということもできません。e-statが親分とすれば、統計ダッシュボードが子分+α、といった感じでしょうか。実際統計ダッシュボードのドメインはe-statドメインのサブドメインに位置づけられています。

こうしたことを踏まえて、おすすめなのが統計ダッシュボードにある「データ検索」機能です。

このデータ検索機能では「系列」と「地域」と「時間」を選択することにより条件に合致したデータを素早く表示、ダウンロードすることができます。

一例をご紹介しますね。

まず系列選択から「総人口(総数)」と「世帯数(総数)」を選択します。
系列選択

次に地域選択から「全国(日本)」を選択します。
地域選択

最後に時間選択から「年」を選択してください。
時間選択

表示ボタンを押すと以下のようにデータが表示されます。ダウンロードボタン押せば CSV 形式でデータをダウンロードすることも可能です。
データ表示

ものすごく手軽で簡単ですよね!

ただし自動的にグラフにまではしてもらえませんので、データをダウンロードしてスプレッドシートなどを使って自前でグラフ化することになります。

グラフ化例
(統計ダッシュボードのデータを加工して著者作成)

データ利用の注意点とポイント

統計ダッシュボードのデータを利用する場合の注意点やポイントについてお伝えします。

利用規約に注意する

まずは利用規約を確認してください。

記載例として

「統計ダッシュボード (https://dashboard.e-stat.go.jp/)のデータを加工して作成」

と表示するように記されていましたので、利用規約を守ってデータを利用するようにしてくださいね。

データが全て揃ってるわけではない

それぞれのデータ項目は「地域」と「時間」の二つの軸を持っていますが、全てのデータが全ての時間と地域を網羅しているわけではありません。

例えば上の例で見たデータでは総人口に関しては1975年から毎年のデータが揃っています。一方で世帯数に関しては1975年から5年おきのデータしかありません。

また項目によっては念が抜けているだけではなく月データがなかったり四半期データがなかったりと色々な抜けがあります。

データを分析・表示する際にはこのようなデータの抜けや特徴にも注意する必要があるでしょう。

データ項目の定義の調べ方

データ項目に関してはヘルプを表示すれば詳細が出てくるようになっています。ですがそれ以上に詳しい情報を調べたい場合は総務省のページにある項目定義を参照する必要もあるかもしれません。

基礎データ項目定義(総務省統計局)

上記のページで分からなかった場合は Google に助けてもらいましょう。

「調べたい項目名」+「”項目定義”」で検索すれば、項目の定義を記したページにたどり着きやすいようです。

API 利用に関する考察

統計ダッシュボードでは API 利用も可能になっています API利用とは別のサイトから自動的に統計ダッシュボードのデータを引っ張ってきて加工したり表示したりすることができる機能です。

利用登録も不要で利用規約さえ守って誰でも自由に使えるようになっています。とはいえ実際に利用する場合には Web アプリを作成する程度の知識も必要になってきますので僕みたいな一般人が簡単に利用できるようなものでもないでしょう。

将来的には、例えば Google DATA Portal のようなデータを一元的に管理表示するようなアプリと統計ダッシュボードのデータを API で利用可能とするようなアイデアが考えられます。

これにより、例えば自社の集客数とその地域の 人口推移や商業データを組み合わせ、高度な分析・表示などが可能になるかもしれません。

こうしたデータ分析や表示の自動化は働き方改革にも直結するので、是非推進してほしいと個人的には思います。

統計ダッシュボードのまとめ

FP がなぜ統計ダッシュボードを使うべきかまた統計ダッシュボードの使い方などについてお伝えしてきました。

FPなら、集客のためのブログ記事作成や、セミナー資料の作成など、グラフを必要とする場面が非常に多いと思います。

FP はただでさえ忙しい職業ですから、この統計ダッシュボードを使ってサクッとグラフ化し、業務を大幅に効率アップさせてくださいね!

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