AFPの取得方法と勉強法まとめ

人気のFP資格の中でも比較的狙いやすい2級FP技能士やAFP資格は注目度が高いですね。

この記事ではFPの中でもAFP資格に焦点を当て、AFP資格の取得方法や勉強法を中心にまとめていますので、これからAFP資格を取得したい人は参考にしてみてください。

以下、一般社団法人金融財政事情研究会は「きんざい」と省略しています。

目次

AFP資格のメリット

具体的なAFP取得方法や勉強法に入る前に、まずAFP資格のメリットとデメリットをまとめておきます。

AFP資格の取得方法や試験勉強法をすぐに知りたい方は、上のコンテンツリンクから目的の項目をお読みください。

CFP®資格の下位資格として

最終的にCFP®資格を取得するなら、AFP資格が必須となります。

1級技能検定の学科試験を受けるには、2級技能検定合格者でかつFP業務を1年以上経験か、もしくは5年以上のFP実務経験等が必要です。長年金融機関等で実務をしていないなら、2級合格はほぼ必須でしょう。

2級から1級技能検定を受験する際は1級の学科試験が免除とならず、学科試験で結構苦戦するようです。

そのため、1級を狙うにしても一旦AFP経由でCFP®試験に合格しておき、1級の学科試験免除権利を得てから、実技のみ受験して合格するルートをとる人もいるようです。1級実技試験のみの合格率は80%から90%ですので、確実な合格を狙うならCFP®経由も有力な選択肢といえるでしょう。

CFP®を狙うならAFP資格は必須になりますし、1級FP技能士を狙うにしても2級合格+1年実務か5年実務が必要です。

いずれにせよ下位の資格があるに越したことはありません。

FPジャーナルを毎月読める

メリットと思えるかどうかは人それぞれですが、AFP認定者となると毎月日本FP協会の協会紙「FPジャーナル」が届きます。

時流を捉えた特集記事や、次に述べるスタディ・グループ(SG)の活動内容、継続教育テストなどAFPに必要と思われる内容がコンパクトにまとまっており、役に立ちますね。

継続的に読むことで知識の補充にもなりますから、積極的に活用していきましょう。

ちなみに、きんざいには「FP技能士センター」というのがあって、ここの会員登録(年会費必要)をすればAFPに似たサービスが受けられます。2級FP技能士のままで、継続的に技能向上したい、月刊誌を読みたいということであれば検討してみてもいいでしょう。

いずれAFPとの違いなど詳しくレビューしたいと思います。

スタディ・グループでFP同士の情報交換ができる

日本FP協会が公認している自主学習グループをスタディ・グループ(SG)と言います。

SGの運営自体はそれぞれに任されているため、2級FP技能士やAFPじゃないと絶対参加できないかというと、そうでは無いと思います。

ただ、内容が基本FP向けなので、2級かAFP以上でなければ参加する意味が薄いでしょう。

またSGに参加すればAFPの継続教育単位として認められます。

企業や金融機関等で、最低限の知識があると認められる

2級・AFP入門資格に近いですが、企業や金融機関等でFP取得を奨励されている場合は、最低限の知識を持っていることが認められるでしょう。

ただしあくまでも「最低限」だと思います。

本当の意味での専門家になるなら、1級やCFP資格を取得し、さらに特定の専門分野を深掘りしていく…ぐらいしないといけません。

その中間ステップとしてAFPは意義があります。

なお専門家としての技量と、集客できるかどうかはあまり相関がありません。

2級やAFPで活躍している人はたくさんおられますので、そこは別と考えてOKです。

逆に言えば副業なり、独立開業なりでAFPで集客したいなら、集客のための勉強が別途必要だということです。

AFP資格のデメリット

では次にAFP取得のデメリットをまとめておきます。メリットとデメリットを比較して、取得するかどうか検討してみてください。

FPは独占業務がなく、資格だけでは仕事が来ない

企業内FPが大半だと思うので気にする人は少ないかもしれませんが、副業や独立開業してFPとして活動したい方は、この資格だけで集客しにくいことは覚えておく必要があります。

例えば弁護士や税理士のような伝統的な士業には「独占業務」があります。

独占業務とは有資格者しかできない業務のことで、それをウリにある程度集客することができます。

しかしAFPやCFP®認定者、3級、2級、1級FP技能士に独占業務はないため、集客における優位性は低いと考えて構いません。

あくまで知識があることを示す資格であり、それを有効活用するには別途工夫が必要だということです。

なお、最近では独占業務があったとしても集客に苦労する事例が増えているようです。

そういう観点で言えば、独占業務があろうとなかろうと、これからは集客やマーケティングに関する知識が必須と言えるでしょう。

AFPは資格の維持費用がかかる

これは2級FP技能士とAFPとの違いになりますが、2級FP技能士は資格取得後の維持費をゼロにできますが、AFPではそれができません。

後ほど説明しますが、AFPには2年間の有効期限があり、その間に継続教育単位を集めないといけません。継続教育単位の取得には、ある程度コストがかかります。

また、日本FP協会に年会費12,000円(課税対象外)を払う必要がありこれもコストとなります。

AFPに限らずどのような資格であっても、役に立ってこその資格ですから、これだけのコストをかけてまでAFPを取得、維持する必要があるかどうかはご自身できちんと検討してくださいね。

自己満足で取得するとか、ムダなことはやめておきましょう。自分のためだけなら、維持費のかからない2級FP技能士が適しています。AFPまでは不要でしょう。

AFP資格の取得方法

AFP資格のメリットとデメリットがわかったところで、AFPの取得方法をみていきましょう。

AFP資格を含む、FP全体の資格取得法とその流れはこちらの記事に詳しく書いています。

AFPからCFP®認定者までの道のり。ステップアップでFP資格を取る手順まとめ

本記事ではAFP資格にフォーカスしてますので、AFP資格の取得方法を改めて説明します。

こちらの図が分かりやすいので、再掲しますね。

FP資格取得の流れ

ざっくり言えば、AFP認定者になるためには2級FP技能士(正確には2級技能検定合格)とAFP認定研修の修了の2つの条件が必要になるということです。

で、AFP資格を取得するために以下のルートがあります。

    • 3級技能検定合格 → 2級技能検定合格 → AFP認定研修 → AFP登録
    • AFP認定研修 → 2級技能検定合格 → AFP登録

2級技能検定試験(2級FP技能士の試験)を受験するためには、3級技能検定合格、またはAFP認定研修を修了していることなどの条件を満たすことが必要です。

そのため、まず3級技能検定試験を合格して3級FP技能士になっておくか、日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了するかしておけば、2級技能検定の学科と実技試験を受験することが可能になるという流れです。

早く取得できるのは下のAFP認定研修を先に受けて、2級FP技能士、AFPのルートですね。急いでいる場合はこちらのルートを検討しましょう。日本FP協会でもこのルートを基本としています。

詳しくは上記記事をご覧頂くのと、きんざいのホームページ

でご確認ください。

AFP資格の更新方法

AFP認定者になると、日本FP協会からこちらのような2年間有効のライセンスカードが発行されます。

日本FP協会 AFPライセンスカード

つまり、AFP資格は2年毎に更新されていき、更新のための条件もあります。

それが「継続教育」というシステムです。

資格を更新するためには、次の資格更新のために必要な「単位数」分以上の特定の教育を期間内に受ける必要があるんですね。

AFP資格の更新に必要な単位は15単位となっていて、継続教育期間の2年間に15単位、コツコツ取得していきます。

継続教育単位の取得方法は日本FP協会のこちらのページに詳しく説明されています。

ざっくり言えば

  • 研修の受講
  • 執筆
  • 講師
  • 協会が承認した「スタディ・グループ(SG)」における勉強会
  • その他
にて単位が取得できます。

個人的に一番お手軽だと思うのは上記「研修の受講」の中の「FPジャーナル継続教育テスト」ですかね。

FPジャーナルの偶数月号に継続教育テストが掲載されてますので、ハガキかネットで解答を送り、テストに合格すれば単位がもらえます。ただし1回ネット(FP協会のMyページ)で解答を送信するのに税込900円の費用が必要。ネットなら送信後すぐに合否が分かります。

この継続教育テストに合格すれば3単位になりますから、2年間で5回合格すればいいという計算ですね。年6回のチャンスがありますから、1年あれば十分です。費用面では、900円x5=4,500円で、これぐらいがAFP2年間の最低更新料だと考えておけばいいと思います。

まぁいずれにしても、大した勉強量ではないです。本当に、必要最小限の勉強だけすれば更新できると考えて問題ないと思います。コストも、びっくりするような金額ではありません。

本気で継続する意思があるのか無いのかを問うている、ぐらいのことでしょう。

ちなみにCFP®の更新にはAFPの倍、30単位が必要ですから、必然的に勉強量も倍となります。仮に継続教育テストだけで全単位取得するなら10回合格せねばならず、2年間12回分がほぼまるっと必要になってきます。

CFP®の維持コストは年間20,000円(年会費12,000円+CFP®会費8,000円、いずれも課税対象外)、実質年会費も継続教育単位のコストもざっくりAFPの倍になると考えてください。

CFP®の更新には、金銭的にも勉強的にもちょびっと本気を出す必要がある、というレベルですかねー。

AFP取得のための勉強法

AFP取得の勉強法は、主に2級FP技能士の学科、実技試験対策となります。

2級FP技能士学科実技対策

勉強範囲はFP6分野と広いですが、それぞれの分野はそれほど深掘りされておらず、2級・AFP用の市販のテキストと過去問集それぞれ1冊ずつぐらいで十分かと思います。

お勧めはやっぱりこの2冊でしょうか。

読みやすい構成で、特にデメリットが見当たらない良書。僕もこの2冊で独学合格しました。

学科、実技はそれぞれ

  • 【学科】60問、120分。4肢択一のマークシート方式
  • 【実技】40問、90分。選択肢や、実際の計算結果を解答
いずれも合格基準は60%以上の正解とされています。

学科と実技試験は同じ日に行われますが、両方同時に受験してもいいし、別々の日に受験しても構いません。

また、学科は合格したけど実技は不合格のような場合、次回の受験で実技だけ合格して申請すれば2級FP技能士に認定されます。その逆に実技を先に合格して学科を後に合格してもOKです。これを一部免除といいますが、一部免除には約2年間の有効期限がありますのでご注意を。

詳しくはこちらのページでご確認ください。

AFP認定研修

AFP認定研修イメージ

AFP認定研修は日本FP協会が認定している研修講座のことで、AFPになるためには2級FP技能士に加えて、このAFP認定研修を受けて修了する必要があります。

2級FP技能士になる前でも、なった後でもAFP認定研修を受けることができますが、若干内容が異なるようです。

僕は2級FP技能士になったあとでAFP認定研修を受けましたが、とにかくオンライン講座がダルい…(苦笑)。だって、試験勉強で学んだ事をもう一度おさらいするだけだったので。2級FP技能士になる前のAFP認定研修であれば、多少は興味が湧いたかもしれませんが。

まぁ、講義はざっくり飛ばしていって、最後の提案書を出してさっさと修了してしまいましょう。

2級技能検定試験に合格し、AFP認定研修が無事修了すれば、あとはAFP登録手続きをして、晴れてAFP認定者となることができます。

がんばっていきましょう!

AFP資格まとめ

2級・AFP資格にフォーカスを当てて取得方法や勉強法をまとめてみました。

CFP®や1級を目指す登竜門的な資格として、または個人的な知識を深めるために人気の2級・AFP資格。

しっかり準備して効率よく資格を取得していきましょうね!

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