真面目なFPほど休息をとらないと危険!?積極的な脳の休息法

睡眠

こんにちは。行列FPの林です。

昭和の時代が長かったのと、戦後復興や経済成長へのインパクトが強かったこともあり、以前は「がむしゃら神話」みたいなのがありました。

「寝ているやつはバカだ」「休んでいるやつはサボっている」のような狂った価値観の時代でしたが、確かにがむしゃらで成功した人もいるにはいるのですが、それは単に体力が尋常でなかったり、人口の1%以下と言われるショートスリーパーだったりと「特殊な要因」があって成功しただけではないでしょうか。

僕みたいに(あるいはあなたみたいに)普通の人が昭和の成功神話を鵜呑みにしてマネをしても再現性がありません。そればかりか、最悪健康を害して社会復帰すらできなくなる可能性があるので、さすがに令和の時代になった今、より「スマート」な方法を取り入れるべきタイミングなのです。

この記事は、こちらのような読者を対象としています。

    • いつも忙しいけど成果が思うように出ず、イライラしているFP
    • 睡眠は取っているけど、なぜか疲れが取れないFP
    • 疲れを残さずにもっと仕事の成果を高めたいと考えているFP
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目次

忙しいFPに絶対必要な「積極的休息」

なんでも経済合理的に考える世界最大の資本主義国家アメリカでは、休息の重要性が見直され、世界のリーダー企業も取り入れている積極的な休息法を見ていきましょう。

特に今は「仕事=頭を使う」ですから、以前のようにとにかく(頭を使わず)働けばそれでいいという時代は終わりました。そういう意味では、今だに「ガムシャラ」にしがみついている人には厳しい時代なのかもしれません。

でも大丈夫!考え方を変えればいいだけの話です。楽勝ですね?

FPも忙しい職業ですが、忙しいからこそ、真剣に休息に取り組む必要があるんです。

といっても難しいことは一切ありませんし、いずれも「タダ」でできることです。

これでパフォーマンスが向上するなら、それこそ儲けものでしょう。

睡眠時間を死守する

睡眠

当サイトでは睡眠の重要性を何度も何度もお伝えしていますが、ちゃんと睡眠時間は確保できていますか?

米国立睡眠財団は、1日7時間から9時間の睡眠を推奨していますし、睡眠時間を削ることの様々な健康リスクやパフォーマンス低下の証拠が次々と報告されています。

慢性的な睡眠不足と乳癌、結腸癌、冠動脈性心疾患などの病気の発症リスクの増加との間に強い関係性があることが分かっています。

また夜間シフトで何年も働き続けてきた看護師は60%も乳がんにかかりやすくなるという驚きの報告もあります。

絶対お勧めはしませんが、仮にこれらの健康リスクを無視したとしても、睡眠不足は仕事に大きな悪影響があります。

睡眠不足になると仕事の効率が悪くなり、車の運転中の危険が増します。生活の質が落ち病気にもかかりやすくなります。問題や機会に対して創造力を働かせて反応することができなくなり、独創性や柔軟性、思考の多様性を失い新しいアイデアを生み出せなくもなります。

FPに創造性が不要かというと、真逆ですよね。あなたの顧客の悩みは、ひとりひとり、違うはずです。その解決策を見出すことは、まさに創造力の賜物でしょう。

ここで疑問に感じる方もおられるかもしれません。

「確かにパフォーマンスは落ちるかもしれないが、睡眠を削ればその分仕事時間は増えている。トータルではプラスになることもあるのでは?」

と。

まずこの点については先程指摘した「健康リスク」があるので、万一仕事のアウトプットがプラスになろうとも、絶対お勧めできないです。

もしそれでも睡眠を軽視する経営者がいるとしたら、それはスポーツで言えば「怪我をしてもいいから1位を取ってこい」という監督のようなものです。ありえません。そんな人に監督や経営者の資格なんてないでしょう。

加えて、毎日1時間だけでも睡眠不足が積み重なれば、パフォーマンスは低下します。いわゆる睡眠負債といわれるものです。

睡眠時間6時間(睡眠負債1時間)を2週間続けると、一晩徹夜したのと同じレベルまで脳のパフォーマンスが低下するそうです。

ナメてませんか「睡眠負債」国民の2割、30-40代の3人に1人は睡眠負債をためている(豊橋ハートセンター)

例えば毎日9時間労働を10時間にする代わりに、睡眠時間を1時間削るとします。睡眠不足のせいでパフォーマンスがわずか10%低下するだけで、プラマイゼロ。20%低下したら仕事の成果は明確にマイナスになるのです。

加えて健康リスクまで負わされたら、たまったものではありません。

睡眠時間を削ることは、あなたの仕事のアウトプットの量と質を大幅に低下させ、あなたの人生の質を落とします。睡眠時間を削ってもメリットはなく、非常に大きなデメリットがある事は、数多くのエビデンスによって既に明らかになっています。

ここまで分かっていて睡眠時間を削るというなら、それはもう自傷行為か、ギャグの類でしょう。

もしあなたの所属する組織が睡眠時間を削ることをいとわない悪しき文化に染まっているとしたら、その文化を全力で変える努力をするか、その組織からあなたが脱出するかの2つに1つしかありません。

やっかいなのは、体力のあるFPです。

体力がある事自体は良いことなんですが、体力がある分、睡眠時間を削ってもパフォーマンスが落ちないかのような錯覚に陥りがちです。

ちなみに、自分のパフォーマンスが落ちていることを自覚することは案外難しいです。いつも同じ仕事をしていれば、完了までの時間が長くなったりして気づきますが、FPの場合は非定形な仕事も多いのではそうはいかないでしょう。

なので、ここは睡眠時間を確保する、死守する固い意思が必要になるのです。

あなたの仕事を成功させたいなら、最低限これぐらいのことはしましょう。

ちょっと厳しい話をしましたので、前向きなこともお伝えしておきます。といっても受け売りですが(笑)、良い睡眠を得るための方法です。

それぞれの項目はどこかで聞いたことのある内容だと思います。改めて確認し、7時間から9時間、しっかりと良い睡眠を取るように心がけてくださいね。

マインドフルネス瞑想を習慣化する

マインドフルネス瞑想

では睡眠時間を確保できたとして、次にお勧めなのが「マインドフルネス瞑想」です。

マインドフルネス瞑想、またはマインドフルネスストレス低減法と呼ばれ、脳を積極的に休めてパフォーマンスを上げるための「メソッド」です。

マインドフルネス瞑想には

    • 集中力アップ
    • 感情調整力アップ
    • メタ認知力アップ
    • 免疫機能アップ
(久賀谷亮「最高の休息法」より)
などの効果があるとされています。

あなたはしばしば、目標が期限内に達成できずにイライラしたりしませんか?

そうしたイライラは、脳の疲れを加速させてしまいます。

マインドフルネス瞑想で積極的に脳の休息をとりましょう。

マインドフルネス瞑想という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、瞑想という言葉が入っているので怪しい宗教か何かと(笑)勘違いされている人もいるかもしれませんね。

実は、マインドフル瞑想は仏教(禅)からインスピレーションを受けているとはいえ宗教性や思想は一切排除されています。実用的な部分のみ取り出したものがマインドフルネス瞑想といってもいいでしょう。

瞑想を科学的に分析し、脳をリラックスさせ、ストレスを低減する有効な手段として特に欧米(の経営者間)で爆発的に広がっている方法なんですよね。単なる流行りではなく、米国の医療機関では、マインドフルネスが第3世代の認知行動療法として採用され始めているというのですから驚きです。

ちょっと寄り道になりますが、マインドフルネス瞑想の始祖であるジョン・カバットジンは日本の禅僧、道元に強い影響を受けたと語っています。

なんだか、東洋の文化(禅や仏教)が西洋で現代的、科学的に発展し、日本にやってきて我々が教わるというのは逆輸入みたいな感じで非常に面白いですよね。

これは僕の勝手な妄想ですが西洋にもそうした「下地」はあったと思います。

例えば紀元前300年代のアリストテレスは「エネルゲイア」という言葉で、今を生きることの重要性を説いてます。

過去でも未来でもなく今を生きる、というのは禅の思想と似ているところもありこれを偶然の一致と切り捨てるのは少々もったいないのではと思いますね。

「今に集中する」

というのは、いわば一つの真理のようなものであり、それが世界各地の知恵者により発見され過去には哲学や宗教思想に取り入れられ、そして現代になってようやく科学に昇華した、という流れなのではないでしょうか。

元に戻します(笑)

マインドフルネス瞑想のメソッド自体は非常にシンプルです。例えば基本の「マインドフルネス呼吸法」は

    • リラックスして椅子に座り、目を閉じる
    • 身体の感覚に注意を向ける
    • 呼吸に注意を向ける
    • 呼吸以外の雑念が浮かんだら、再度呼吸に注意を向ける
これだけです。

人が無意識に必ず行っている「呼吸」を使い、そこに意識を集中する練習をすることで雑念を抑制していきます。雑念を抑えることで、集中力が高まり、脳の余計なエネルギー消費を減らして休息させることができる仕組みです。

(雑念の発生源であるDMN活動が、脳エネルギー消費の60%から80%なんだとか…人間というのはホント雑念だらけなんですね…苦笑)

マインドフルネス瞑想は1回や2回だけではなかなか継続的な効果が見込めませんが、習慣化することによって脳に好影響を与えていくことができます。

例えば僕は、朝仕事を始める前に、10分だけマインドフルネス呼吸法に取り組んでいます。

これで集中力を高め、元々仕事のパフォーマンスが高い午前のパフォーマンスをさらに引き上げようという魂胆。笑

マインドフルネス瞑想は理論を知るだけでは意味がありません。

実践して初めて効果がありますので、早速実践していきましょう。とはいえ、手引がなければ難しいと思いますので、初めて実践される方のためにこちらの本をお勧めします。

CD(音源)付きブックで、理論もありますがほぼほぼ実践に特化しています。音源やスマホやタブレットでも聴けるので、いつでも手軽に実践できるお勧めCDブックですね。

理論好きな方はマインドフルネスストレス低減法の始祖、ジョン・カバット=ジンのこちらの本をどうぞ。ジョン・カバット=ジンは「マインドフルネスの父」と呼ばれています。

FPの積極的休息法まとめ

FPは真面目で努力家の人が多いと思います。面倒なCFP試験やFP1級試験に合格するレベルの人であれば、なおさらでしょう。

そのような人こそ、忘れがちなのが心と身体の「休息」です。

今回は睡眠とマインドフルネス瞑想という、心の休息法にフォーカスしましたが、実は身体の疲れも心の疲れから来ている可能性が指摘されています。

であれば「身体がだるい」ようなときにも、この睡眠とマインドフルメス瞑想が効果を発揮する可能性があります。

ぜひ、効果的な休息を生活に取り入れ、真の成功を目指していきましょう!

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